1,ゴールド、シルバーに関するニュース等
1,金2,500ドル(史上最高値)、銀29ドルまでの価格上昇
金曜日あたりからじわじわあがり続け、金は遂に2500ドルの大台にのりました。史上最高値更新。
銀に関してはゴールドより動きは鈍いものの、29ドルまで急騰。
ゴールドが最高値を更新し続けているのですが、銀は上がっているとはいえ、2011年の49ドルに比べるとまだまだ安値圏。
リーマン・ショックなどの金融危機が起きたあとは大きな下落の後に、急上昇してますが果たしてどうなるでしょうか?
→ジム・ロジャーズ「2024年は金より銀が良い」なぜ今銀を推しているのか?
→過去の金融危機で金、銀も大暴落した?S&P500と下落率を比較した結果・・・
2,金は年初来で19%上昇、S&P500指数12%の上昇を上回った。
Global Markets Investorのデータによると、金は最高値を更新し続けたことで、S&P500の上昇
を上回るパフォーマンスだったようです。
金は歴史の中で最も顕著なパフォーマンスを見せています。
いわゆる「野蛮な遺物」は、今年に入ってから15%以上も上昇しています。
一方、S&P 500はこの期間中にわずか5%の上昇にとどまりました。株式にとってより好ましい時期を見てみると、10月30日の底値から金はほぼ20%上昇し、S&P 500は22%上昇しました。
さらに、過去5年間で、黄色い金属(黄色線)は約88%のリターンを上げ、S&P 500(黒線)は73%のリターンを上げました。これは本当に前例がない。
引用:https://www.globalmarketsinvestor.xyz/p/whats-next-for-gold
銀に関しては最近は下落していものの、2024年上半期ではゴールド以上に最もパフォーマンスが良い資産でした。
https://x.com/peter_krauth/status/1808871211985727706
(日本円は残念ながらワースト2位・・・)
3,金のETFへの資金流入が2年ぶりの高水準に、米国の利下げ予想が影響
日経アジアによると金のETFに関しても資金の流入が多くなっているようです。
SPDRゴールドシェアーズの資産残高は8月9日846.6トンで、前週から約1.4トン、4月末から14.6トン増加。
2024年上半期の中央銀行による金の購入量は過去最高の483.3トンであり、短期資金も金先物市場に流入しています。金価格は強い状態が続くと予測されています。
https://asia.nikkei.com/Business/Markets/Commodities/Gold-ETF-inflows-reach-2-year-high-driven-by-expected-U.S.-rate-cut
投資家が金に注目しているのは、貴金属投資家としてはプラス要素ではあります。
ただETFに関してはペーパー資産ですので、もし本格的に金融危機が発生した際にゴミになってしまう可能性には留意する必要があります。
というのもガンドラック氏も指摘していますが、ゴールド現物引き換え可能ETFであっても、投資家から金の引き出しが殺到すれば、確実に受け取れる保証はないからです。
ジェフリー・ガンドラック氏
「私は、真の価値を持つ金地金や不動産など、実物資産を長期的に保有するのが良いと思います。」
「ペーパーゴールド(ETF)は投機手段の域を出ない。金現物が不足する状況で、誰もがゴールドの引き渡しを望んだ場合はどうなるか?彼らは無い袖は振れない」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-02/Q84WAFDWLU6R01
日本においても純金ETF(1540)があり、これは金の現物に兌換対応してますが、最低金兌換に最低1回あたり1kg必要としてます。
執筆時点ですが、別途手数料も含めるとおおよそ最低1200万円ETFに投資している人のみ、交換に応じてくれるということです。
金融危機が発生した場合、1kg以下の投資家の金の現物に応じてくれる可能性はかなり低いと思われるのでこの点は注意した方がよさそうです。
4,メキシコ議会で露天採掘禁止が承認?銀の採掘量は激減するのか?
これは記事にしていますが、以前からメキシコでは環境保全の観点から露天採掘を禁止する流れがあり、今回議会でまた一歩前進したようです。
メキシコの銀生産量は24%で世界トップで、採掘量2位の中国の約2倍もの銀採掘量であり、もし露天採掘が禁止されば、さらに銀の供給不足は加速すると予想されます。
5,中国は銀の輸入量が過去最高に達した
中国の銀の輸入量はリーマン・ショック時なども超え過去最高に。
ちなみに以前の記事でも紹介したのですが、インドも大量の銀を輸入しています。
インド6月の銀輸入量は前年比314%増の228トンとなり、2024年上半期は合計4,320トンとなった。これは昨年比750%の増加です。
去年の10月辺りから急激に銀の輸入量が増えてますが、今も継続して大量の銀を輸入しているようです。
もし銀が重要な鉱物でないなら、なぜ大国は銀を狂ったように輸入するのでしょうか?
6,2025年までに世界の銀が枯渇すると専門家の予想
ソーラーパネルやEVの普及によって銀の供給不足が更に加速すると、シルバーインスティテュートは予想してました。
それに加えて軍事用途で更に供給不足が加速すると専門家が予想が出ています。
シルバーインスティテュートはあくまでも、市場の銀の需給しかレポートに書かれておらず、軍事用途は除外されています。
軍事用途でそれほど多くの銀が使われるのか?イメージがつかないと思いますが、トマホークミサイル一発につき500オンスの銀が使われていると言われてます。
また、魚雷に関しては銀亜鉛電池が採用されこれに銀が使われているとのこと。
例えばインドの新型魚雷である「バルナストラ魚雷」は銀バッテリーだけで650kgの重さがあります。(バッテリー全体が銀の重さというわけではないですが)
軍事用途なので、すべてが開示されているわけではないですが、一部の兵器にこれだけ使われているので、おそらく他の兵器にもかなり使われているのではないか?というのが、多くの専門家の予測になってます。
こちらに関しても記事にしてます。
7,マイケル・バーリ氏はゴールド資産を売却し、貴金属投資家などから叩かれる
先日、マイケルバーリ氏がゴールド資産を購入している!と言う記事を書いたばかりなのですが
記事執筆してから数日でゴールドポジションである $PHYS をすべて売却したと話題になりました。
https://Twitter.com/Anthony6355/status/1824223092669034924
売却後に金価格が2,500ドルの最高値に急上昇したので、「マイケルバーリは第2のジム・クレイマーだ!」等けっこう叩かれてます。
ゼロヘッジも「ゴールド2500ドル」とマイケルバーリを煽っていますw
では、マイケルバーリ氏はゴールドを売ったので「景気後退の懸念は去ったと考えているのか?」ですがこれは違うのではないか?と考えています。
というのも売却時点で、この金資産で23%ほどの利益が出ているのが分かっています。
そして、過去の景気後退前には金であっても一時的に暴落しています。リーマン・ショック時は株価もそうですが、金なども大きく下落。
→過去の金融危機で金、銀も大暴落した?S&P500と下落率を比較した結果・・・
景気後退しないと考えているよりも、景気後退前に金資産を売却したのでは?と予想してます。
当然本心はバーリ氏のみぞ知るですが、ポートフォリオの45%が金を買いまくっている中国の株です。
米国経済のニュース
8,ハリス米副大統領が経済政策発表「食料品値上げを禁止しインフレを抑制する」に批判
副大統領であるカマラ・ハリス氏がインフレ対策として経済政策を発表しましたが、ただのバラ撒き政策で批判の声が上がっています。
- 児童税額控除: 乳児を持つ家庭に対して最大6000ドルの児童税額控除を設ける。これは、子育て世代の経済的負担を軽減。
- 住宅政策: 初めての住宅購入者に対して税制優遇や25,000ドルの補助金を提供することを公約しています。また、4年間にわたり300万戸の新規住宅建設を計画し、手頃な価格の住宅供給を増やす。
- 医療関連の政策: 医療負債の帳消しや、処方薬の自己負担の上限設定を提案。薬価の引き下げ。
- 食料品価格の規制: 大企業による食料品の便乗値上げを禁止し、消費者を保護することを目的としています。
- インフレ対策: ハリス氏は物価高騰への対策として、これらの政策を打ち出していますが、特に食料品の価格つり上げ禁止や新規住宅建設は、物価抑制と住居問題の解決を目指しています。
表面だけみると政府が補助してくれるので生活が楽になると考える人もいそうですが、インフレに対してバラ撒きで対応するのは火に油を注ぐようなものです。
特に価格統制は過去幾多の国がインフレ対策で実施し、逆にインフレ加速の原因になっています。
例えばハイパーインフレが発生したジンバブエなんかでも、政府が経営者に「値上げ禁止」を実施しましたが、値下がりした商品に客が殺到し、店頭から商品は姿を消しその後インフレは再加速しています。
ピータ・シフ氏「政府が価格の「値上げ」を禁止すると、供給不足が発生し、さらに価格が高騰がします。しばしば、違法な闇市場が形成され、必要なものを手に入れるためには法律を破るしかなくなります。その結果、合法的な値上げをする業者が設定した価格よりもはるかに高い価格がつくことになります。」
https://x.com/PeterSchiff/status/1824458864126763269
ジンバブエ政府はハイパーインフレが起きる直前インフレ抑制策として、「厳格な価格統制」を実施。
— Silver hand (@Anthony6355) August 17, 2024
値上げや商品を出し渋る経営者を逮捕して回った。
インフレは一時的に抑制されたが、値下がりした商品に客が殺到し、店頭から商品は姿を消した。
ハイパーインフレの人類学より https://t.co/o0p3pFi4CQ pic.twitter.com/biTy1PUfg8
9,ジョージ・ソロスら投資家は7月の暴落前に、株を売却していた。
ジョージ・ソロスがまた勝利!7月の暴落前に、彼はアルファベット$GOOGLとアマゾン$AMZNの7,300万ドル相当を売却した。
George Soros wins again! He dumped $73 million worth of Alphabet $GOOGL and Amazon $AMZN before the July plunge. pic.twitter.com/u8kGaCNk2s
— Barchart (@Barchart) August 17, 2024
ジョージ・ソロスやドラッケンミラーなど億万長者の投資家らは、既に下落前にテック株を大量に売却している模様。
少し前にウォーレン・バフェット氏がApple株を50%売却したことも話題になってましたね。
今市場は「リセッションって何?」と言った楽観的な予想が多くなりつつありますが、果たして誰が間違っているのでしょうか?
→【2024年版】銀が600ドル(20倍~)を超える?価格上昇する8つの根拠とは?
→過去の金融危機で金、銀も大暴落した?S&P500と下落率を比較した結果・・・
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