マイケル・バーリがゴールド投資開始!リーマンショック再来の警告なのか?

マイケル・バーリ氏は2008年のリーマンショック(世界金融危機)を早くから予測し、その予測に基づいて莫大な利益を上げたことで知られています。

そしてバーリ氏がポートフォリオの約7.37%にスプロット・フィジカル・ゴールド・トラストを追加されたのが少し前に話題になりました。

スプロット・フィジカル・ゴールド・トラストはETFと違い金の価格に直接連動する形で設計され、投資家は金の物理的な保有に対する権利を得ることができるのが特徴です。

ざっくり言えば米国景気後退に備え、金に強気ということです。

1,マイケル・バーリとは?【リーマンショックを予測で100億円の収益】

バーリ氏の投資スタイルは「100%安全マージンに基づいた銘柄選択」市場で過小評価されている株を安く買い付けて高値で売るという投資を実践していました。

2005年にサブプライム市場に焦点を当て始め、2003-2004年の住宅ローン融資についての分析を通じて、2007年には住宅バブルは崩壊(リーマンショック)するだろうと正確に予測し大儲けした事で有名です。

具体的な利益額については正確な数字は公表されていませんが、個人では1億ドルの利益、マイケル・バーリが設立したヘッジファンドScion Capitalは7億ドルの利益を得たと言われてます。

そしてこのリーマンショック時の再現した映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(2015年)のモデルになっています。

この映画は必ず見たほうが良いです。

元々ゴールド強気派のコラムニスト等ではなく、現実的な投資スタイルのバーリ氏がゴールドをポートフォリオに組み込んでいるということです。

米国経済に対する彼の悲観的な見方を示しているとも言えます。

2,マイケル・バーリ氏は2021年から警告している

マイケルバーリ氏はリーマンショックが発生する2,3年前から、サブプライム住宅ローンのバブルが崩壊することを予見しているの事で有名です。

そして今回ですが3年前から「インフレに備えよ」と警告しています。

インフレーションに備えよ。再開と刺激策が進行中だ。COVID以前は、1ドルのGDPを生み出すのに3ドルの借金が必要だったが、今はさらに悪化している。インフレ危機において、政府は通貨分野の競争相手を排除しようと動くだろう。

そしてまた次のように述べています。

人々は、前回は私が警告しなかったと言う。

しかし、私は警告したが、誰も聞かなかった。

だから今回も警告する。それでも誰も聞かないだろう。今回は警告した証拠を残す。

証拠を残すと言いつつポストは削除してますが・・・彼は投稿したポストをすぐに削除するので今回もどうせ誰かがスクショで残すので、削除したのかもしれません。

いずれにせよ、3年前に投稿したのちに金をポートフォリオに入れている点からすると、現時点でもインフレ懸念している点は変わりないでしょう。

ではマイケルバーリ氏は言う通り、景気後退時は金は優れた資産になるのか?

3,景気後退時が来ると金は上昇するのか?

これは当ブログでも述べてますが、リーマンショックやパンデミックショック、1970年代のスタグフレーション時はいずれも金は一度下落した後に大きく上昇してます。

以下はパンデミックショックがあった時の金のチャート

金の価格は1680ドルから1470ドルで210ドル下落した後、下落前よりも大きく上昇しているのが分かります。

そして次はリーマンショック時の金価格チャート。高値1000ドルから底値が720ドルに下落後に大きく上昇してます。

ちなみに銀のチャートはコチラ

2008年に8.8ドルまで下落し2011年で48ドルまで上昇。39.2ドル上昇し、上昇率は脅威の約445.5%です。

そして、現在のインフレに近いと言われている、1970年代のスタグフレーション時の金のチャートがコチラ。

1970年初めは35ドルだったのが、1980年の最高値で875ドルほどになっているので約25倍もの驚異的な上昇率です。

過去の金融危機で金、銀も大暴落した?S&P500と下落率を比較した結果・・・

そして、意外なのが金本位制1930年の大恐慌に関しても金の価格は上昇している点です。

https://x.com/GameofTrades_/status/1817957298146595305

金本位制だったので金の価格は固定されていたので、金の価格は変わりようはないのではないか?

と思われるかもしれませんが、当時大恐慌による強烈なデフレ対策として、ルーズベルト大統領が金の価格を1オンスあたり20.67ドルから35ドルに引き上げる政策を実施しました。

つまり金の価格は約1.7倍になってます。

ではなぜ景気後退が来ると金の価格は上昇するのか?

1つは景気後退後に政府や中央銀行によってほぼ必ず行われる、金融緩和政策によるインフレヘッジです。

金利の急激な引き下げや、大規模な量的緩和、そして場合によっては現金給付によるバラ撒きが実施され、市場に流通する通貨の量が増加し、インフレ圧力が高まる可能性を予期し金の価格も上昇していくということです。

もう1点は金融システム自体への不信感により、自国通貨の価値が下がるのではないかという懸念。

現在米国の債務額は35兆ドルを超え、債務利払いだけで1兆ドルを超えています。

米国債務の利払い支払ひだけで米国民の全所得税の76%が使われているという試算もでており、これに関してイーロン・マスクも「米国は破産しつつある」と警鐘を鳴らし話題になりました。

イーロン・マスク「米国は破産しつつある」ドルの価値は過去4年間で25%の価値が減少しているのは本当か?

現時点では殆どの人が「何も問題はない」と認識していますが、最近ドルベースでも金価格は最高値を更新し続けているのは、少しずつ通貨に対して懸念している人が増えているとも言えます。

ここわずか1週間で”リセッション”の検索数が急増しているのも話題になってます。

【まとめ】景気後退時には下落し、金価格は大きく上昇する傾向がある。

 

というように、もし景気後退が訪れるのであれば、マイケルバーリ氏が金に賭け始めたのも間違いないではないと言えます。

果たして米国経済は景気後退に向かっていくのか?景気後退に陥ったとして、また債務を増加させる体力は残っているのか?

またロバート・キヨサキやジム・ロジャーズ氏などの投資家らも米国景気後退を予測し、貴金属に強気です。

マイケルバーリ氏が正しのかはもう少しで判明しそうです。

ロバート・キヨサキ「株式、債券、金、銀、BTCの価格の史上最大の暴落が来る。」

ジム・ロジャーズ「2024年は金より銀が良い」なぜ今銀を推しているのか?

 

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