米国大手銀行である、バンク・オブ・アメリカが
「米国債務急増により、米国債はリスクに直面しており、金は最後の「安全資産」としての魅力を増している」
と記事が海外の貴金属投資家の間で話題になっています。ソースはこちら↓
米国の債務が今後も増加する見通しであるため、国債の供給にリスクが生じ、GDPに占める金利支払いの割合が増加し、金が魅力的な資産になると予測しています。
「最終的に何かが崩れる可能性があります。市場がすべての債務を吸収することを渋り、ボラティリティが増すと、金が最も魅力的な資産になる可能性が高いです。特に中央銀行は、通貨準備をさらに分散化することが考えられます」とストラテジストは述べています。
この記事が発行された影響かは不明ですが、この記事が発行された後ゴールドは急上昇。遂に2,700ドルを突破しています。
このように急激に上昇する場合、調整で価格が下落することもあるので、2,700ドルが安定的なのか?見極める必要はあります。
とはいえ、現在米国債利回りは急激に上昇しつずけており、10年もので4,1%を超え。
それに伴って、ドル高です。
一般的に金利高、ドル高は金利や配当を得られないゴールドにとってはマイナス環境です。
にも関わらず、そんなことは無視してゴールドは上昇を続けています。
もし、このようにゴールドが上昇を続けている最中、金利下落やドル安になればゴールドはどうなるでしょうか?
もしかすると、ハンター氏が話していたような、42年にも及ぶ市場最後のメルトアップが近い内に訪れ、金や銀の価格は急上昇する可能性もありそうです。
→デビッド・ハンター「2025年半ばに株式は80%下落し、20兆ドル規模の紙幣印刷でインフレ率は25%を超えるだろう」
1,米国の債務急増リスクとは?
当サイトでも以前より、警告しており何度も同じことを書くことになるので簡潔に書きます。
現在米国債務は35兆ドルを超えており、利払い費だけでも1兆ドルを超えてます。バンク・オブ・アメリカの試算です↓
金利据え置きであれば、2025年7月には利払い費は1,4兆ドル、2%金利引下げが行われた場合でも1.2兆ドルに達すると予想してます。
もはや利下げしたところで、利払い費が若干減少する程度であり、手遅れ状態と言っても言い過ぎではないです。
また、10月にからたった3週間ほどで5,000億ドルの米国債務が増加しています。日本円にすると約75兆円です。たった17日程度で、です。
https://x.com/Geiger_Capital/status/1847039572212924834
ちなみに日本の2023年度の国家予算は約114兆3812億円、 税収は72兆761億円です。
日本人が1年分必死に働き収めた税金を、米国政府はたった17日で無から生み出したということです。
債務額が急激に増加しており、もはや持続不可能です。バンク・オブ・アメリカはこの債務問題に関して警告を発しているということです。
→ゴールドが最高値を更新し続ける”本当の理由”とは?今後も上昇する可能性は高いのか?
また、イーロン・マスク等もこの債務問題に関して、米国は破産状態だと警鐘を鳴らしています。
→イーロン・マスク「米国は破産しつつある」ドルの価値は過去4年間で25%の価値が減少しているのは本当か?
2,バンク・オブ・アメリカはショートポジションからロングに転換するのか?
バンク・オブ・アメリカの警告はもっともなのですが、気になるのは金銀のショートポジションを取っている点です。
大手銀行などが金や銀の巨大な額のショートポジションを持っているのは有名です。
バンク・オブ・アメリカも例外ではなく、今年に入ってからの金銀の急上昇で、大きな損失を抱えていると貴金属専門家である故テッドバトラー氏は分析してます。
「2024年2月27日から4月23日の終値まで、バンク・オブ・アメリカの2,500万オンスの金と10億オンスの銀の店頭ショートポジションの含み損は200億ドル以上に膨れ上がった(金150億ドル、銀50億ドル)。」
ショートポジションを取っているということは、金銀の価格が上昇すれば損失が膨らむということです。
不可解に思われるのはショートポジションを取っていながら「金は最後の安全試算」と表明するのは自分から損失を増やすようなものです。
しかし、実は大手銀行はショートポジションを取りつつも、金銀の現物を大量に購入しています。
BofA は 3.0 トンの金を購入。契約期限直前の 1 日当たりの購入量としては最大。BofA が購入した金の総量は 7.9 トンに達する。
これは仮説ですが、ペーパー金銀では大量にショートポジションを取ることで、価格を低くおさえ現物を溜め込み、いつか抑えきれなくなったタイミングで、ロングに切り替えるというような戦略を取っているのかもしれません。
ここ最近、大手銀行は金価格予想を大きく引き上げています。バンク・オブ・アメリカも2025年には3,000ドルになると引き上げています。
シティやUBSなども金価格の予想を引き上げています。
→UBSは金価格目標を2,750ドルから2,900ドルに引き上げ!この予測は妥当なのか?
全ての銀行かは分かりませんが、銀行間でどこかのタイミングでショート→ロングに切り替えて生き残るというような談合はあるのかもしれません。
ただ、いずれにしろバンク・オブ・アメリカが金に強気の発言をしたことで、他の銀行も追随していく可能性は高いと思われます。
3,バフェットのバンク・オブ・アメリカ株売却は関連性あるのか?
もう一点気になるのがバフェットのバンク・オブ・アメリカ株大量に売却している点です。
→バフェット氏バンク・オブ・アメリカ株を約800万株売却。銀のショートスクイーズに備えている?
8月時点でバフェットの保有している株の中、2番目に保有額が多いのがバンク・オブ・アメリカ株です。
これほど大事に温めてきたバンク・オブ・アメリカ株を急速に売却しているのは、なにか裏事情を知っているのでは?という憶測もあります。
また、バフェット氏は過去に銀のを大量に購入投資をしていた経歴があります。
ウォーレン・バフェットとその投資会社バークシャー・ハサウェイは、1990年代後半に大量のシルバーを購入しました。
これはバークシャー・ハサウェイ公式サイトのレターに今でも残ってます。
私たちの2つ目の非伝統的な投資は銀です。
昨年、私たちは1億1120万オンスを購入しました。このポジションは市場価値で評価すると、1997年には税引前で9740万ドルの利益をもたらしました。
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近年、貴金属の在庫は大幅に減少し、昨年の夏にはチャーリーと私で、供給と需要の均衡を保つためにはより高い価格が必要だと結論づけました。
インフレ期待は、私たちの銀の価値の計算には一切関与していないことに注意が必要です。
銀を保有した理由として、
当時の銀の供給不足なので供給と需要の均衡を保つには、より銀の価格が高まる必要があるとしてます。
銀に投資する理由を当時の「銀の供給不足なので供給と需要の均衡を保つには、より銀の価格が高まる必要がある」としてます。
つまり、当時銀が供給不足だからもっと価格が上がる必要があるとしていたわけですね。
そして、現在は4年連続で銀は供給不足に陥っており、AIやEVソーラーパネル等の需要もあって当時よりも遥かに銀は供給不足です。
→2025年までに世界の銀が枯渇?専門家が警告する3つの理由とは?
過去に銀を大量に買っっているバフェット氏が銀の供給不足を見逃すはずはありません。
・バンク・オブ・アメリカが大量の銀のショートポジションを保有している
・今後の銀の供給不足で価格が上昇する
と想定した場合、バンク・オブ・アメリカの株を急速に売却しているのは辻褄が合います。
あくまで仮定の話ですが、バフェット氏がバンク・オブ・アメリカに関して、表には出ていないリスクを認知している可能性はあると思います。
いずれにしろ、バンク・オブ・アメリカが「金は最後の安全資産」と警告したことで、金銀投資家には追い風であることに間違いありません。
→ゴールドが最高値を更新し続ける”本当の理由”とは?今後も上昇する可能性は高いのか?
→デビッドハンター氏「金鉱山株GDX約1.5倍、GDXJ約2倍を予測」金鉱山株3つの注意点とは?
→トランプ氏、ハリス氏どちらが大統領でも金銀の価格が上昇する3つの理由とは?
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