【金銀はオワコン?】トランプ 「ビットコインは金の市場価値を超える」発言の理由を考察。
トランプ氏が2024年のビットコインカンファレンスに出席し、ビットコインに肯定的な発言をしております。
ドナルド・トランプ 2024年ビットコインカンファレンス要約
  • 初日にゲイリー・ゲンスラーを解任し、新しいSEC(証券取引委員会)委員長を任命する。
  • 当選した場合、米国政府の戦略的な国家ビットコイン備蓄を作成する。
  • 米国政府は保有するビットコインの100%を保持する。
  • ビットコインは「月へ向かう」(暴騰する)
  • ビットコインを決して売らないこと。
  • ビットコインはいつかおそらく金の市場価値を超えるだろう。
  • ロス・ウルブリヒトの刑を減刑することを再確認する。
  • 私が米国大統領である限り、CBDC(中央銀行デジタル通貨)は存在しない。
  • 当選した場合、ビットコインと暗号通貨はこれまでにないほど急騰するだろう。
  • ビットコインはドルを脅かしているのではなく、現在の米国政府がドルを脅かしている。
  • 米国は地球上の暗号通貨の首都となり、ビットコインの超大国となる。
  • ビットコインは自由、主権、政府の強制と支配からの独立を象徴する。
  • 私が就任の宣誓をするその日に、ジョー・バイデンとカマラ・ハリスの反暗号通貨の十字軍は終わるとビットコインコミュニティに約束する。

https://x.com/WatcherGuru/status/1817304414807343407

トランプ氏は5年前は以下のようにビットコイン等暗号通貨全体を批判するような意見を述べていました。かなりの心変わりです。

かなりの心変わりです。大統領選に向けてビットコイナー票を集めたいというのもあるでしょうが、

ちなみにNYDIGによる2021年1月の調査では、4,600万人以上のアメリカ人がビットコインを所有しているという調査結果もあります。

https://nydig.com/research/nydig-financial-advisors-bitcoin-survey

複数のウォレットで所持している人もいるでしょうし、2021年時点なので正確な数字は分かりませんが、少なく見積もっても数千万はいると見積もっていいでしょう。

票を集めたいとはいえ、当選後に反故するとはは思えないので、暗号通貨市場に対する規制を強化してきたゲイリー・ゲンスラーを解任する等出来ることは実行していくと思われます。

トランプ氏がビットコインを急に推奨し始めた理由に関していくつか考察してみました。ただの考察なので、へーそういう考えもあるのかくらいに読んでいただければ幸いです。

書いている自分でも100%確信して断言しているわけではないです。

トランプ氏はCBDC(中央銀行デジタル通貨)反対する理由とは?

トランプ氏は以前からCBDCに反対の立場です。ただ、CBDCとはいえ”法定通貨ドル”です。

以前のビットコイン反対の投稿を見ると、「世界で群を抜いてドルが本物の通貨」と述べおり一見矛盾してます。

ドルが最強と支持しているのに反対するということは、それほどCBDCに危機感を持っているともいえます。

一応、ドルはドルなので今まで通り世界にCBDC製のドルを押し付ければいいだけです。

ではなぜトランプ氏がCBDCに反対しているのか?というと

CBDCが導入されると個人の経済的自由が制限される可能性があると考えています。

例えば政府が特定の取引を制限したり、凍結することができるようになるかもしれません。

陰謀論のように感じるかもしれませんが、2022年カナダでトラック運転手が予防接種義務化に反対運動がありましたが、緊急事態法を発動し口座を凍結しました。

また、なぜかトランプを支持している事は口座凍結の理由になると意味不明な理由で資産凍結されるということも示唆されました。

https://Twitter.com/j_sato/status/1494121542795796485

もし、銀行口座の凍結であれば、預けていた資金が凍結されるだけですが(それでもかなり痛いですが)

CBDCであればやろうと思えば、個人の資金を瞬時に全て凍結することも可能です。

そういった政府の個人の経済的自由が制限される可能性を警戒して反対しています。

金ではなくビットコインを推している理由は?

CBDCに反対するのであれば、ビットコイン、金や銀など中央集権から離れた資産を推奨するしかありません。

だったら、金や銀でもいいのでは?と思われますが、BRICSや新興国側の中央銀行は金を買いまくってます。

また、まだ開発段階ですがの金(40%)裏付けたBRICSの通貨ユニットが存在します。

BRICS諸国はドルの武器化と金融システムの欠陥に取り組んでいます
カンピナス大学のブルーノ・マルタレッロ・デ・コンティは、現在の国際通貨・金融システムの機能不全、特にドルの支配の中でのBRICSの重要性を強調しています。

「ユニット」の強みは、他国通貨への直接依存を排除し、特にグローバル・マジョリティに公平な貿易と投資を支える新しい形の非政治的な通貨を提供することです。

この国際通貨は金(40%)とBRICS+通貨(60%)に基づいており、暗号通貨でもステーブルコインでもありません。

「ユニット」は会計、記帳、価格設定、決済、支払い、貯蓄、投資に使用可能です。そのため、BRICS+、ユーラシア経済連合(EAEU)、サブサハラアフリカの準備通貨としても利用できます。

2025年までに採用される可能性があります。

https://sputnikglobe.com/20240513/de-dollarization-bombshell-the-coming-of-brics-decentralized-monetary-ecosystem-1118409748.html

つまり、現段階でトランプ氏が金を推奨してしまうと「トランプはBRICS側の裏切り者だった」というレッテルを貼られたり、攻撃される口実を与えてしまいかねません。

2016年トランプ氏が大統領就任直後も「ロシアと裏で繋がっている」とメディア等にでっち上げられました。

2016年の米大統領選挙後、ドナルド・トランプ氏が大統領に就任すると、彼とロシアとの関係について多くのメディアや公的な議論が巻き起こりました。

ロシアの選挙干渉: アメリカの情報機関は、ロシアが2016年の大統領選挙に干渉し、トランプ氏を有利にするためのサイバー攻撃やプロパガンダを行ったと報告しました。

トランプ・キャンペーンとロシアの接触: トランプ氏の選挙キャンペーンとロシア政府関係者との接触が報告され、これが疑惑を深めました。特に、トランプの元国家安全保障顧問であるマイケル・フリン氏や元選挙対策本部長のポール・マナフォート氏が関与していました。

特別検察官ロバート・ミュラーの調査: これらの疑惑に対して、2017年に特別検察官ロバート・ミュラーが任命され、ロシアの選挙干渉とトランプ氏の選挙キャンペーンとの関係についての捜査が行われました。ミュラー報告書は、トランプ・キャンペーンとロシア政府が協力したことを示す十分な証拠は見つからなかったものの、ロシアが選挙に干渉したこと、そしてトランプが捜査を妨害しようとしたと結論付けました。

メディアと政治的反応: メディアや民主党の政治家たちは、この疑惑を広く報道し、議論を喚起しました。一方、トランプ氏やその支持者はこれを「魔女狩り」や「フェイクニュース」として非難し、メディアや政治的対立が激化しました。

ミュラー報告書: 特別検察官ロバート・ミュラーの調査結果は、トランプ氏の選挙キャンペーンとロシア政府が共謀したという確たる証拠は見つからなかった。

トランプ氏とロシアの関係に関する疑惑の一部は、「スティール・ドシエ」と呼ばれる文書に基づいていました。この文書の信頼性や、情報源が偏っていると指摘する意見もあります。

この文書は元イギリスのスパイ、クリストファー・スティールによって作成され、民主党全国委員会(DNC)やヒラリー・クリントンの選挙キャンペーンによって資金提供されていました。

司法省の監察官マイケル・ホロウィッツの報告書は、FBIがトランプ氏の選挙キャンペーンに対する捜査を開始する際にいくつかの誤りや手続き上の問題があったことを指摘しています。

あくまでも、米国ファーストで米国が強くならなければならないという立場。

CBDCを反対しつつ中央集権外の通貨を推奨するなら、現時点ではビットコインは無難な選択かと思います。

現時点ではビットコインは叩かれにくい

現時点での話ですが、ビットコインはBlackRock CEOのお墨付きです。

ブラックロックのCEO、ラリー・フィンク氏 ビットコインを推奨
「私の意見は5年前とは違います。ビットコインは、国が赤字過剰で通貨を減価させる状況において、人々が投資するのに適しています。ビットコインは国の管理外にあるため、非相関のリターンを得るための正当な金融商品です。」

「ビットコインは「どの政府よりも大きい」と語る。」

トランプ氏が何かを推奨すればメディアはとことん叩いて叩いて叩きまくりますが、ラリーフィンク氏が推奨している点でいえば叩きにくいのは間違いないです。

逆に現時点で金、銀など公式に薦めればここぞとばかりに叩かれまくる可能性はあると思います。

現にラリーフィンク氏も「金は流動性がないので資本市場に損害を与えている」と批判しています。(何故かビットコインを推奨していますが)

ブラックロックCEO ラリー・フィンク
「金投資家が資本市場の発展に損害を与えている」

「銀行にお金を預けると、銀行がそのお金を住宅ローンに供することができ、乗数効果があります」

「しかしゴールドは?それはただ金庫に置かれているだけです」

https://www.kitco.com/news/article/2024-03-27/blackrock-ceo-larry-fink-says-gold-investors-hurt-capital-market

ビッチコイナーも反中央集権という点では方向性は一緒。

特に海外ですが、Xなどではビットコイナーと金銀支持派でよく叩き合っています。

ただ、どちらも共通していえるのは現在の政府による理論上無制限に膨張し、価値が下がり続ける法定通貨に対して、嫌悪感を抱いているというのは同じです。

2020年以降、アメリカ人は米ドル建ての資産の25%以上を失っている。

https://Twitter.com/truflation/status/1816950254983622939

もし、あなたが金銀強気派でビットコイン派に「金銀はゴミ」と批判されればされるほど、ビットコインのマイナス面を必死に探し、ビットコインを批判するでしょう。

逆にビットコイナーに対して「ビットコインはただの電子ゴミ」と批判すれば、絶対に金銀など持ってたまるか!と反発します。

ビットコインは良いものだ!と言っておけば、ビットコイナーは今後のトランプの発言にも耳を傾けるようになります。

もし、今後「金や銀も良いものだ」というような肯定的な発言があれば

「ビットコインもいいけど、金銀もポートフォリオの一部に入れるのは良いかもしれない」と一定数の賢い投資家は考えると思われます。

反CBDCを謳うなら、無駄に敵をつくるのではなく味方を少しでも多くつけた方が懸命です。反中央集権という点では同じ方向なのですから。

(というよりもトランプの発言云々以前に、1つの資産クラスにだけに固執する意味が分かりませんが)

現在の米国政府がドルを脅かしている。のであれば金、銀も上昇する。

金銀投資家からすると「ビットコインはいつかおそらく金の市場価値を超えるだろう。」という発言は聞き捨てならないと思うかもしれません。

個人的にはいずれにせよどちらの資産も大幅に上昇すると予想しているので、あまり気にしていません。

どの資産が一番上昇するのか?競争しているわけではないです。

「現在の米国政府がドルを脅かしている。」

米国政府が無駄な財政支出し続け、米国政府が35兆ドル近く財政赤字を抱えており、その資金調達のために大量のドルを発行しドルの価値を低下(インフレ)させている点を指摘してます。

であれば、結局のところビットコインのみならず、金銀などの資産も上昇していきます。現に1970年代金、銀は20倍~に上昇しました。

【2024年版】銀が600ドル(20倍~)を超える?価格上昇する8つの材料とは?

もし、インフレが加速していくのであればビットコイン”だけ”が、価格上昇するということはまずありえないです。

ということで、個人的にはトランプ氏がビットコインを推しているあまり気にしてません。

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