金、銀に強気なテクニカルアナリストマイケル・オリバー氏が「過去に金の価格が8,000ドルに達する」と予測していたが、遂にその時が近づいていると仰っています。

ざっくりですがこのような感じ↓

  • 銀の価格の上昇: 銀の価格は、今月に25.27ドル以上で終わることができれば、ブレイクアウトする可能性があるだろう。これは、銀のダイナミクスが、過去3年半にわたる停滞したパターンから、人々を驚かせる何かに変わることを示しているだろう。
  • 銀の需要の増加: インド政府がソーラーパネルの生産を補助しており、これが銀の需要を生んでいるだろう。
    リライアンス・インダストリーズという大きな複合企業がこのビジネスに関与している。
  • COMEXでの納品: 今年だけで、COMEXに納品された銀の量は1221トンに達している。これは膨大な量で、銀の需要が高まっていることを示している。
  • 銀の価格予測: 銀の価格は、次の5から6ヶ月の間に急速に30ドルの水準を突破すると予想している。
    銀はおそらく、2020年2021年に見た30ドルの高値と、50ドルの250ドルの高値の間のどこかになるだろう。
  • 金と銀の関係: 銀の価格が金に対してさらに上昇すれば、銀は金を上回るパフォーマンスを発揮するだろう。
  • 特に、2月の安値から見て、銀は金を上回るパフォーマンスを発揮しており、金鉱業者も同様だろう。彼らは2月の安値から金のパフォーマンスを倍にしているだろう

 

まず最初に、このゴールドの強気市場は新しいものではありません。1970年代半ばから1980年代までの78年間で、30ドルから850ドルまでの上昇があった。多くの年が関係しています。同じことがここでも起こっています。

ゴールドが30ドルから850ドルまで20倍以上になったのは事実か?ゴールド価格のチャートを見れば一目瞭然です。

チャートでみると850ドルまでは到達してないのですが、680ドル前後までは暴騰してます。

850ドルは恐らく最高値でつけた価格

1970年代は9年間で物価が2倍になるほど激しいスタグフレーション時代です。

物価がどんどん上昇していく中人々は「このまま物価が上昇するなら、通貨を物に変えたほうが良い」っと考えるようになります。

食料は生活必需品も購入しますが、食料などははいつまでもどれだけでも保存できるわけではありません。

富の保存という機能という点では、小さく腐らずいつまでも価値を維持し続けるゴールドに人気が集まり、価格は25倍程度まで上昇しました。

そして、現在のインフレ相場。インフレ率は最高で9%まで急上昇しています。

政策金利を5.5%まで急激に上げたことで、現在は3%まで下がってはいますが、FEDが目標にしている2%までは下がらず下げ止まっています。

1970年代のインフレ相場最終的には15%弱のインフレ率まで到達していますが、そこまでたどり着くのに3回の波がありました。

もし、今のインフレが1972年辺りの沈着状態だとすれば、今後2波、3波と更に高インフレが押し寄せるということです。

この辺りはFEDの議長であるパウエル議長がどこまでビビらずに高金利を維持できるか?によりますが、恐らく今年はアメリカ大統領選挙があるので、政権に忖度して利下げするのではと予想されます。

もし仮にインフレを殺しきっていない今の状態で、利下げに踏み切れば1970年のようなインフレの波が押し寄せるだろう。

そして、もしインフレの波が押し寄せれば1970年と同じくゴールドが暴騰するのは何らおかしく無い。

価格目標に関して、以前にも一度言及したことがありますが、それは人々が笑うことがあるもので、それが8,000ドルの金だというものです。すべては前の2つの大きな強気市場を振り返って、その時のゴールドによって得られた倍率を見ているだけであり、前回と同じことをすれば、8,000になります。

っとマイケル・オリバー氏は言いたいのだと思います。

銀価格はどうなるのか?

それではSilverの価格はどうなっていくのでしょうか?1970年代のチャートがコチラ。

ゴールドと同じくインフレヘッジとして注目が集まり大暴騰しています。

(1980年の暴騰はハント兄弟という富豪が銀を買い占めたので暴騰したのも一役買っている説もあります。)

ここで注目するべきはゴールドが25倍程度の上昇だったのに対して、銀は40倍以上に暴騰しています。

そして、金と違う点は銀は金属の中でも電導率がもっとも高いので、あらゆる工業製品に利用される点です。

マイケル・オリバー氏がインドは再生エネルギーの利用の為に、銀を購入しまくっていると指摘しているのはこの点です。

銀の需要の増加: インド政府がソーラーパネルの生産を補助しており、これが銀の需要を生んでいるだろう。
リライアンス・インダストリーズという大きな複合企業がこのビジネスに関与している。

確かにインドは再生円エネルギーに投資していて、その中にソーラーパネル事業もあります。

印リライアンス、再エネに1兆円投資

インド大手財閥のリライアンス・インダストリーズが再生可能エネルギー事業に参入する。太陽光発電や水素などの分野に今後3年で7500億ルピー(約1兆1000億円)を投資する方針を示した

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO74068790Q1A720C2FFJ000/

そして凄まじい量の銀を輸入しています。2月だけで2,200トンを超えで、過去最高の輸入量。

表向きにはソーラーパネル等再生エネルギーの部品が必要な為に大量の銀を輸入している、ということですが、個人的にはなんか別の意図を感じてます。

完全に憶測、妄想ですが銀を大量に貯蔵しているのは、今後金融崩壊に備えて大量に買っているのではないか思っています。

上でも解説したように金融崩壊時は一時的には株価などと同じく金銀価格も暴落しますが、その後大きく上昇しています。

特に今の経済状況はリーマンショックよりも1970年代のインフレ相場に近いです。

インド政府として「金融崩壊に備えて銀を大量輸入してます」なんて発信はできないでしょう。

変に政府の立場で騒げばそれが原因で、銀価格が暴騰し低価格で銀を輸入し続ける事が難しくなりますし。

表向きには再生エネルギーに力入れているという名目で、銀を大量輸入しているのではないかなと勝手に妄想してます。

まあこれに関しては完全に私の妄想ですし、例えそうだったとしても答えあわせはないでしょう。

ただ、いずれにしてもインドが大量に銀を輸入しているのは事実ですし、世界の金融システムが不安定なのも事実。

最終的にFEDがインフレを抑え込めるかどうか?によって、金銀の価格の運命も左右されますが、最近パウエル議長の発言を見ているとどうもインフレを完全に押さえ込むのは難しそうです。

FOMC、今年予想する利下げ回数3回で維持-2025年予想は減少 (3)

サマーズ氏はブルームバーグテレビジョンで「米金融当局は利下げを開始したくてうずうずしている印象を受ける」と指摘。経済や金融市場の動向を考慮すると、「なぜそんなに急いでアクセルを踏もうという話になるのか理解できない」と述べた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0f45c90265a45b2a8634ea47ca21cae44dbc80db

 

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