主要メディア金価格上昇の論調が”ドルの信頼低下”の意図は?3つの変化した理由を推測。

1,主要メディア等は金価格上昇について論調が変化しつつある?

🤠 Weimar Silver Baron 🤠さんという貴金属投資家のXポストからのスレッドを引用です。

https://x.com/BankerWeimar/status/1850716591975018534

彼のポストによると、海外の主要メディアの金の価格が上昇している理由について論調が変化しているとのこと。

今までは金の価格が上昇している理由について、主要メディアは

・地政学的理由

・紛争が激化

・インフレヘッジ

・さっぱり理由が分からない

など金の価格上昇理由について、濁しているような面がありました。今年4月の記事では、「なぜ上がっているか分からない」といったような記事がブルームバーグで発行されるくらいでした。

金相場急騰の謎、突然の上昇に熟練アナリストも困惑

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-08/SBL95OT0AFB400

インフレに関してはあっているといえますが、なぜインフレが上昇しているのか?といえば、すべての現況は米国の財政赤字の不安です。

ゴールドが最高値を更新し続ける”本当の理由”とは?今後も上昇する可能性は高いのか?

そして、最近の主要メディアの”金価格が上昇した理由”論調を見ると「金が上昇しているのはドルの信頼喪失」というような論調が急に多くなっているのです。

記事を見ると

フランスのル・モンドという代表的な全国紙主要紙が金価格の上昇について「記録的な金の購入は世界秩序に影響を与える米国の能力に対する信頼喪失」と書かれています。

https://www.lemonde.fr/en/economy/article/2024/10/22/record-gold-purchases-are-linked-to-a-loss-of-confidence-in-the-us-s-ability-to-influence-the-world-order_6730128_19.html

また、ファイナンシャル・タイムズでも

「西側諸国が金価格の上昇にもっと注意を払うべき理由 貴金属の購入は、ドルベースの金融システムに代わる手段への関心の高まりを反映している」という論調の記事を発行しています。

https://archive.md/3yfDF

他にもありますが割愛します。そして、個人的に驚いたのがブラックロックはがブルームバーグTVに出演し、金について肯定的に語った点です。

https://x.com/BankerWeimar/status/1850924642309161373

「ゴールドを保有する際の機会費用が低下している」

機会費用が低下=他の投資機会と比較してゴールドを持っていることのデメリットが小さくなっているということです。

しかしブラックロックというと以前はCEOのラリーフィンク氏はビットコインを推奨しており、貴金属投資家からは「金や銀から流動性を吸い取る為にビットコインを推奨しているに違いない」と批判されていました。

ブラックロックのCEO、ラリー・フィンク氏 ビットコインを推奨
「私の意見は5年前とは違います。ビットコインは、国が赤字過剰で通貨を減価させる状況において、人々が投資するのに適しています。ビットコインは国の管理外にあるため、非相関のリターンを得るための正当な金融商品です。」

そして、3月には「金はただ倉庫にあるだけで何の役にも立たない」と批判していたばかりです。

ブラックロックCEO ラリー・フィンク
「金投資家が資本市場の発展に損害を与えている」

「銀行にお金を預けると、銀行がそのお金を住宅ローンに供することができ、乗数効果があります」

「しかしゴールドは?それはただ金庫に置かれているだけです」

https://www.kitco.com/news/article/2024-03-27/blackrock-ceo-larry-fink-says-gold-investors-hurt-capital-market

そして、メディアではないですが、海外の大手銀行はこぞって金価格予想を上方修正してます。

シティはこれまで3カ月間の金価格予測を1オンスあたり2,700ドル→2,800ドルに引き上げ、6~12カ月間の予測は3,000ドルを発表。
一方、銀の価格については、6~12カ月間の予測を1オンスあたり38ドルから40ドルに引き上げた。

https://www.bloomberght.com/citi-altin-ve-gumus-tahminlerini-artirdi-2362831

他にもゴールドマン・サックスなども、金価格上昇を上方修正しています。

2,金銀価格が上昇で、大手銀行は損失が膨らむ?

気になるのが、主要銀行らは金や銀のショートポジションを保有している点です。

ショートポジションを保有しているということは、価格が下落すれば利益がでますが、逆に価格が上昇すればするほど損失が発生します。

少し前になりますが、故貴金属アナリストであるテッドバトラー氏の推測によると、バンク・オブ・アメリカは金、銀のショートポジションで含み損が200億ドル以上に膨れ上がった(金150億ドル、銀50億ドル)という分析をしています。

https://x.com/Sorenthek/status/1787264755792494940

また、金ではなく銀ですが先日は5つの主要銀行が銀価格上昇により、ショートポジションの損失が出ていると海外のYahooで記事になっています。

米国5つの大手銀行は”銀価格の急上昇で巨額損失”か?等 14の金銀関連ニュース【10月第4週】

今後米国が債務増加し続け、インフレ再燃が予想されるのであれば、金や銀価格も上昇していくと予想されます。

つまり、ショートポジションを抱えている限り、今後も損失がどんどん膨らんでいくということです。

一方で、大手銀行はショートポジションを保有していながらCOMEX倉庫に現物を保有しています。

予想の中には少しずつショートポジションを解消し、ロングポジションに切り替えるのでは?というものもありますが、どうなのでしょうか?

3,苦肉の策で金に流動性を促す?

金のショートポジションを抱えてますが、それよりも多いのが銀のショートポジションです。

変動はありますが、世界で採掘される銀の量に近い7億オンスもの膨大な量をショートポジションを抱えてます。

https://x.com/Thedudesetx00/status/1849905542757564785

銀の価格が上昇するよりは金の方に目を向けて貰った方が、損失が少なく済むので、苦肉の策で金の論調が変化しているのかもしれません。

銀は金融システムのアキレス腱とも言われますが、もしそうだとすれば金は見捨てて銀だけは最後の最後まで守り抜く姿勢に入る可能性はあり得ると思います。

4,トランプ就任に備えている?

日本のYahooニュースだけ見ていると、カマラハリス氏が有利に思えるかもしれませんが、海外の情報を見るとトランプが優勢氏のように見えます。

以下はカマラ・ハリス氏の演説会場ですが、かなりの大ブーイングを受けてます。

ハリス支持だったワシントンポストとLAタイムズですら、両候補の支持を取りやめています。

特にワシントン・ポスト紙のジェフ・ベゾス氏は取りやめた理由について以下のように述べています。

厳しい真実:アメリカ人はニュースメディアを信頼していない、ジェフ・ベゾス著

「ほとんどの人はメディアが偏っていると信じている。これに気づかない人は現実にほとんど注意を払っていない。そして現実と戦う者は負ける。現実は負け知らずのチャンピオンだ。」

https://x.com/zerohedge/status/1851046230857744557

このようにトランプ氏が当選可能性がかなり高くなっており、防ぎようがないので就任後に足を引っ張る為に今の内金価格上昇の種を撒いているという予測もあるようです。

金価格上昇=ドルが弱いとも言えるので、トランプのせいでインフレが高くなり、ドルが弱くなっている!という流れにも持っていけるというわけです。

トランプ氏勝利なら物価高 ノーベル経済学者16人警告

https://nordot.app/1182209388420268668?c=39550187727945729

どちらの政策もインフレ的に見えますが、果たしてどうなるのでしょうか?

トランプ氏、ハリス氏どちらが大統領でも金銀の価格が上昇する3つの理由とは?

 

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