1,ゴールド、シルバーに関するニュース等
1,調整相場?金2,735ドル、銀32.4ドルまでの価格下落。
10月の上昇から一変、今週は金銀共に下落基調でした。一度2790ドルまで到達した後、現在は2735ドルまで下落。
銀に関しても、34.5ドル付近まで回復したと思ったら、再度下落し現在は32.44ドル。
銀の価格上昇要素である銅に関しては横ばいです。
短期的な下落要因としては、米国債利回り、米ドル(DXY)が急激に上昇している点です。
9月18日のFOMCで0.5%の金利引下げがあったにも関わらず、米国債利回りはどんどん上昇し、現在は4.86%です。
また、それに伴って米ドルも上昇しています。
ここ2年くらいは米国債利回りが上昇していても、金銀価格は上昇しています。この間金は最高値を更新し続け、銀も12年ぶりの高値になっていました。
とはいっても、これだけ急激に上昇だとやはり影響は受けます。
個人的にはこれだけ急騰している割には、あまり下落していないようには感じます。
海外の貴金属投資家の方でも同じように感じている方はいらっしゃるようです。
多くの貴金属投資家が恐れているが、これは単なる一時停止であり、10年債利回りがピークに達し、ドル指数(DXY)が勢いを失いつつある。
利回りとDXYが急上昇している中で、貴金属がこれほどよく持ちこたえ、さらには上昇しているのは驚くべきことだ。
もうすぐ、両方がピークに達する目標に近づいている。
リラックスしよう!
また短期的に下落したからと言って、ファンダメンタルズが崩れたわけではないです。
→ゴールドが最高値を更新し続ける”本当の理由”とは?今後も上昇する可能性は高いのか?
→【2024年版】銀が600ドル(20倍~)を超える?銀が強い8つの理由を解説。
突然、金や銀の需要がなくなったわけではないので、中長期的には何も心配してません。
ただ、気になるのは米大統領選ですね。
現在は何としても経済を支えるような姿勢ですが、トランプ氏が再選した場合、急に経済を支えることに興味を失ったように動く気もします。
例え再選した場合でも、就任までタイムラグがありますし、本当に何があるか分かりません。
2,CME2024年11月1日より、金(4.5 %)と銀(4.16 %)の先物契約の証拠金を引き上げる。
CMEは、2024年11月1日より、金(4.5 %)と銀(4.16 %)の先物契約の証拠金を引き上げる。
これは銀価格が1週間以内に2度目上昇となる。
先週に引き続き、またしても証拠金が引き上げられました。
→米国5つの大手銀行は”銀価格の急上昇で巨額損失”か?等 14の金銀関連ニュース【10月第4週】
証拠金が増えると資金力の少ない投資家にとってエントリーが難しくなり、価格下落要因になります。
また、既にポジションを持っている投資家が追加証拠金を用意できない場合、強制的なポジション解消が起こる可能性があり、短期的に価格が下落することも考えられます。
CMEが金や銀の先物契約の証拠金を引き上げる理由はとして、主に市場のボラティリティ上昇(価格変動)やリスク管理のための措置とされています。
建前上は「最近の価格上昇や市場の変動性が高まっている中で、証拠金の引き上げることで、投資家が保有するポジションに対する担保を増やし、相場の急変に対する保護を強化」というものです
しかし、金や銀は既にお伝えしたとおり、先週は既に価格が下落しており、貴金属投資家らは
「銀行のショートポジションの損失から守る為、価格を引き下げる為に証拠金を引き上げているに違いない」と憤慨しています。
実際、先週は海外Yahooニュースですら、”銀行が抱える銀のショートポジションで巨額の損失が出ている”と報道されています。
米国の5つの銀行が、銀価格の急上昇により巨額の損失に直面
銀価格が大幅に上昇し、6%以上の上昇で1オンスあたり33.6ドルを超えました。
この予想外の急騰により、銀の大規模なショートポジションを保有している米国の5つの銀行が多額の損失のリスクにさらされています。
商品先物取引委員会(CFTC)の報告によると、銀先物契約の未決済建玉は141,580契約に達しており、各契約は5,000オンスを表しています。
この量は約7億790万オンスに相当し、これは世界の年間銀生産量にほぼ匹敵します。銀価格が1オンスあたり1.84ドル上昇したことで、これらのショートポジションは現在、13億ドルの損失と推定されています。
https://finance.yahoo.com/news/five-us-banks-face-billions-180018774.html
以前より、大手銀行は銀に対して大量のショートポジションを保有しているのは、貴金属投資家の間では有名です。
大手銀行は狂ったように銀に対してショートポジションを取っており、変動はあるものの直近だと7億2千万オンス分のショートしているようです。
https://x.com/Thedudesetx00/status/1849905542757564785
そして、銀行が抱えている含み損はこれだけではありません。
FRBがインフレに対応する為に金利を大きく引き上げていることで、債券などの含み損はリーマンショック時などより遥かに大きく増加しています。
FDIC保険付きの金融機関は2024年第2四半期に5129億ドルの含み損を証券報告しました。これは主に金利の上昇によって引き起こされ、債券に下方圧力をかけた。
また、FRBは9月18日に0.5%もの大幅な利下げ開始してますが、債券市場は完全に無視し金利は上昇し続けています。
銀行を救済するために、銀のショートポジションの損失を少しでも軽減する為に証拠金を引き上げたという可能性もありえなくはなさそうです。
また、Semper Vigilantes氏という恐らく貴金属投資家の中でもトップクラスの分析力である方によると、「金のボラティリティはそれほど多くなっておらず、価格が上昇しているだけ」としてます。
https://x.com/SemperVigilant1/status/1852180302820426104
なぜ、ボラティリティは高くないのに、価格が高くなっているだけで証拠金を引き上げるのでしょうか?っと疑問を呈しています。
3,なぜ中国は世界中から大量の実物ゴールドを購入しているのか?なぜ、今金価格は西側、中国いずれも上昇しているのか?を解説した動画
貴金属投資家のEricさんが中国が金の現物を買う理由と、なぜ西側と中国両方で金価格が上昇し続けているのか?解説してくれています。
https://Twitter.com/Anthony6355/status/1852194905474679165
今回は金について解説してますが、銀についてもほぼ同様だと思います。
中国はペルーに銀を含む鉱物を直接貿易ができる港を建設してます。
https://x.com/oriental_ghost/status/1850050324037517327
中国は米ドルや西側取引所を介して貴金属を輸入せず、南米から銀などの重要な鉱物直接輸入する仕組みを構築してます。
そして、ペルーは銀の世界生産量第3位です。
また、ペルーはBBRICS加盟に関心を表明しています。
https://x.com/Globalstats11/status/1849398320932016179
4,インド準備銀行(RBI)は、イングランド銀行から国内の安全な場所へ102トンの金を移送
インド準備銀行(RBI)は、イングランド銀行から国内の安全な場所へ102トンの金を移送したことを発表しました。
これにより、国内で保有される金の総量は510.5トンとなり、9月末時点での総保有量855トンのうちの一部を占めます。
2022年9月以降、214トンの金がインドに移送されており、多くの政府関係者は自国で金を保有する方が安全だと考えています。
グラフを見ると2023年3月から急速にゴールドを国内に引き戻しています。何か察したのですしょうか?
ちなみに、アルゼンチンは逆にゴールドを送っています。
アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領の政権は、中央銀行の45億ドル相当の金の一部を国外に移動させたことを認めていますが、批評家はこの金が押収されるリスクがあると警告しています。
アルゼンチン中央銀行の準備金には約200万トロイオンスの金が含まれており、市民はこの金のうちどれだけが国内に残っていないのか、どこに移動したのか、そして国際的な債権者による押収のリスクについて懸念しています。
ミレイ大統領自身は、金をブリッジローンの担保として使用されたことをほのめかした。
金はロンドンかスイスのバーゼルに送られたと推測されています。
→債券王 ガンドラック「今の金価格上昇は非常に危険な地政学を反映」等12の金,銀関連ニュース
この送ったゴールドがインドに移送されたのでは?という噂もありますが、果たしてどうなのでしょうか。
ちなみに日本も約850トンのゴールドを保有しているとされていますが、2020年の報道によると「大半はニューヨーク連銀にある(当時は730トン)」と認めてます。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62308490V00C20A8EE8000/
現在はどこに保存されているのでしょうか?
世界経済のニュース
1,米雇用統計では、10月の新規雇用者数はわずか1万2千人だったが、中身を掘り下げてみるとさらにひどいことが分かった。
Porter Stansberry
昨日の悲惨な米雇用統計では、10月の新規雇用者数はわずか1万2千人だったが、中身を掘り下げてみるとさらにひどいことが分かった。
予想では70,000の純増が見込まれていたが、民間企業は-28,000の雇用を削減。
選挙前に政府の雇用創出プログラムが給与総額を押し上げなければ、実体経済の生産的労働市場は縮小する。
一方、過去2回の雇用報告は112,000件下方修正され、統計的に操作された雇用の総数は約100万人に近づいる。
労働市場が崖から落ちそうな兆候があるにもかかわらず、投資家たちは米国債をまるで流行遅れのように売り続けている。
10年物米国債の利回りは、FRBの50ベーシスポイントの利下げ以降、75ベーシスポイント上昇してる。
100まで上がるのに、どれくらいかかるでしょうか...そして200までは?
2,Amazonのジェフ・ベゾスはAMZN 株を30億4,850万1,168ドルでした(約4,633億7,217万円)売却
Amazonのジェフ・ベゾスが本日、$AMZN 株を16,354,620株売却し、売却額は30億4,850万1,168ドルでした(約4,633億7,217万円です!
バフェットが銀行株やNVIDIAのCEOジェンセン氏なども自社株を大量に売却してますが、何かに備えているのでしょうか?
3,BIS、中国が支援する中央銀行デジタル通貨プロジェクトから離脱へ
よく勘違いされますが、mBridgeはBRICS通貨ではありません。
SWIFTに代わるCBDCやブロックチェーンを活用する国際送金システムです。
タイトルだけ読むとまるで、BISが見捨てたように見えますが、実際はBISは必要なくなったので離脱するという
国際決済銀行(BIS)は、木曜日にクロスボーダー決済プラットフォーム「プロジェクトmBridge」を退くことを発表。
「BISがこのプロジェクトを離れるのは、失敗だったからでも政治的な配慮からでもなく、主に私たちが4年間関与してきた結果で、パートナーたちが自ら進められるレベルに達したからです」と、マドリードのサンタンデール銀行の会議で語りました
また、貴金属やBRICS情報に詳しいデビッド・リー氏によると
BISができるのはmBridgeをやめることだけだ。BISはmBridgeを所有していないので、閉鎖することはできない。
mBridgeは完全にテストされており、取引に使用したい人なら誰でも使用できます。BISはこれに対して何の役割も管理もしていません。
BISはただ参加しているだけで、ほぼ何もできないとのこと。
4,米連邦債務は310億ドル増加し、過去最高の35兆8490億ドルに達した
https://x.com/RealEJAntoni/status/1851808619672580587
貴金属が上昇し続ける最たる理由です。
5,金本位制支持者のロン・ポール元議員が政治に復帰?イーロン・マスクに返信。
以前よりFRBの廃止や通貨の金本位制への回帰を提唱している、ロン・ポール元議員がイーロン・マスクとXで交流しておりました。
イーロン・マスクはトランプ氏に当選した際は政府効率省に任命するような発言がありました。
https://x.com/LeadingReport/status/1852488406992855393
現在の債務増加はどうみても持続可能には見えないので、もしかするとどこかの時点で金本位制のようなものが導入されるのかもしれません。
以前、ロンポールではありませんがFEDを終わらせるというような、議案が提出されたのも気になるところです。
→米国上院議員,FRBの金を再評価&100万ビットコイン購入する法案を提出した意図は?
→【2024年版】銀が600ドル(20倍~)を超える?価格上昇する8つの根拠とは?
→主要メディア金価格上昇の論調が”ドルの信頼低下”の意図は?3つの変化した理由を推測。
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