マイケル・オリバー氏「次の5週間で金は~3200ドル,銀は55ドルに上昇の可能性」は達成可能?リーマンショック時と比較した結果。

デビッドハンター氏等と同様に的確な予測をしてきたと言われる金融アナリストである、マイケル・オリバー氏の金銀価格予測が海外で話題になってます。

貴金属(PM)は急上昇する可能性がある。
次の5週間で予想される目標:
銀:55ドル
金:3000~3200ドル

インタビュー時点で金価格が2656ドル前後、銀は32ドル前後。

もしこの予測が当たるとすれば、

ゴールド 2656ドル→3200ドル(+20.47%)

シルバー 32ドル→55ドル(+71.9%)

たった5週間でこの上昇率は凄まじいですね。数字だけ見るとありえないように感じてしまいますが、果たしてこの数字は達成可能なのか?

過去のリーマンショック前の50bps利下げ相場時の金、銀価格の上昇率を見ると「ありえなくもないな」というのがわかってきます。

まずは現在の50bps利下げ後の、金銀価格上昇率を見ていきましょう

1,先月の50bps利下げ後の金、銀価格と株価の上昇率比較。

2024年9月18日の50bps利下げ後の金銀、株価

ゴールド 2573ドル→2668ドル(+3.69%)

シルバー 30.45ドル→32.231ドル(+5.85%)

S&P   5653.9ドル→5740ドル(+1.52%)

実はFRBが利下げ開始時に50bpsから開始するのは、過去

まず先日9月18日のFOMCで50bpsの利下げ後の金価格のチャート。

利下げ直後は急上昇→下落しているものの、2573ドル→最高値2668ドルまで上昇。

95ドルほど上昇し、約3.69%の上昇率です。

銀のチャート。30.45ドルから32.231ドルに上昇しています。約5.85%の上昇でゴールドよりも上昇率は高いです。

では株価はどうなのか?先日S&P指数も、過去最高値を更新とニュースにもなっていましたね。

ざっくりですが5653.9ドルから5740ドルへの上昇し、上昇率は約1.52%です。

とこのように、株価も上昇しているものの、それよりも金や銀のコモディティの方が更に上昇率は上回ってました。

2,リーマンショック発生前の50bps利下げ時、金銀価格の上昇率は?現在の相場と似ている?

リーマンショック前の50bps利下げ後の金銀、株価

ゴールド 725ドル→1001ドル(+38%)

シルバー 13.48ドル→20.65ドル(+53.2%)

S&P   1485ドル→1562ドル(+5.2%)2007年10月最高値

2007年9月→2008年3月

実はFRBが利下げ開始時に50bpsから開始するのは、過去に2回しか事例がありません。

ドットコム崩壊前と、リーマンショック発生前です。当時のインフレ率や金、銀価格などはコチラの記事で細かく書いています。

なぜ過去の50bps利下げで金銀価格は暴騰したのか?ドットコムバブル,リーマンショック時と現在の相場を比較。

上の記事で書いているので今回はざっくりと当時の金、銀価格をチェック。

リーマンショック発生前の50bps利下げ後の金価格。

利下げ開始したのが9月18日ですが、その時点の金価格は725ドルで、2008年3月が直近の最高値1001ドルで上昇。

上昇率にして約38%。

続いて、シルバーのチャート。13.48ドルから20.65ドルに上昇してます。

53.2% 上昇もの驚異的な上昇率です。

最後がS&P500指数です。利下げ直前1485ドルが、10月に1562ドルに上昇しこれがピークになってます。

約5.2%上昇率です。

そして、金や銀は2008年3月の下落まで上昇しているにも関わらず、S&Pは10月に最高値を迎えてから、そのまま直ぐに下落相場に突入してます。

これは当時の金、銀、S&Pのチャートを重ねたものです。金(紫)銀(赤)S&P(青)

2008年3月はどれも下落してますが、そこに至るまでは金銀は上昇相場になっているのが分かります。

3,リーマンショック前との類似点とは?

株価が下落したのは、当時の経済が悪化しているから、というのが1つの原因かと思われます。

リーマンショックが発生する直前ですが、既にサブプライムローンによる、経済悪化が懸念されはじめていた時期です。

当時の失業率を細かく見ると、9月の利下げ直後は4.7%と既に高くなっているものの、12月には5%に上昇。

その後も失業率は上昇し続けています。この点は現在の失業率が上昇している点と類似しているように見えます。

そして、インフレ率。あまり言われませんが、リーマンショックが発生する直前まで、インフレ率は上昇しています。

現在のインフレ率は2.5%まで下落しています。ただ、インフレ率は前年同月比なので、前年のインフレ率が高い場合、低い数値が出ます。

そして、エネルギーと食料品を除いたCPI指数は前月比0.3%上昇し、4か月ぶりの高値を記録しました。こちらは前年比では3.2%の上昇しています。

引用:https://x.com/goofygoyim/status/1834788942358405538

表面的なインフレ率は下がっているものの、前年同月比やコアCPIは上昇してきており、数値を見るとまでインフレが完全に収まったとは言い難いです。

大規模な緩和が続く中、インフレが進んでいくが、かといって実体経済は弱い。

となれば、株価に資金は注入されず、金や銀等のインフレヘッジ資産に資金の注入されていったというのが妥当かと思います。

上昇率と類似する相場みれば達成可能に見えるものの、リーマンショック前の上昇は2007年9月→2008年3月なので約半年かけて上昇していっています。

もし、マイケル・オリバー氏の予想通り5週間で

ゴールド 2656ドル→3200ドル(+20.47%)

シルバー 32ドル→55ドル(+71.9%)

が達成されるならば更に急激な上昇になりますが、果たして達成可能でしょうか?

5週間で達成可能か?はわかりませんが、コロナショック後の現金給付などバラマキにより、当時よりも大量の紙幣が市場に流れていることは確かです。

デビッド・ハンター「バブル崩壊後に銀は500ドル、金は20,000ドルに到達する」と述べる。

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