銀は7月以来最大の下落だが回復傾向?世界の中央銀行は金をさらに購入すると表明! 等16の金銀関連ニュース【10月第2週】

目次

1,ゴールド、シルバーに関するニュース等

1,金、銀は調整で下落したが、再度上昇傾向

ここ一週間ほど金銀ともに下落していました。特に銀は7月以来最大の日次下落しています。

ただ、執筆時点では金銀いずれも回復傾向にあり、金は一時2,660ドル、銀は31.38ドルまで上昇しています。

また、米国債利回りが4%を超えるほど急騰しているにも関わらず、この程度の下落で済んでいるのは需要は強いように思えます。

というのも、以前金利が4%を超えていたのは、7月30日です。

その時の金価格を見ると2,388ドル。2,500ドルすら割っています。

銀価格は28ドル前後。

当然金利だけで価格が決まるわけではありませんが、金利が高くなると金や銀の価格は下落するというのセオリーです。

これは個人的な予想ですが、4%まで金利が上がるのであれば、金は2500ドル、銀は30ドル割っていてもおかしくないと思います。

ただ、これほど金利が急騰しているにも関わらず、この程度の下落で済んでいるのは、強い需要があるように思えます。

2,過去10年間で金価格は2倍以上に上昇し、近代史上最高の値上がりを記録。過去 5 年間だけでも、ゴールドは 76%上昇

過去10年間で金価格は2倍以上に上昇し、近代史上最高の値上がりを記録。

過去 5 年間だけでも、ゴールドは76%上昇しており、暗号通貨を除いて、今年最高のパフォーマンスを示す資産クラスになりそうです。

長期的なマクロ経済の懸念により、金価格は引き続き上昇しているように感じられます。

特に、米国の債務危機とインフレが注目されています。

パンデミック以降、米国の国家債務は12兆ドル急増し、米ドルの価値は約25%下落した。

https://x.com/KobeissiLetter/status/1843273957388042595

Kobeissi Letterは貴金属専門アカウントというわけではなく、経済金融全般の情報を取り扱っているアカウントです。

そのようなアカウントが貴金属に関して発信しているのは、投資家らに貴金属の注目が集まると思われます。

3,BRICS(ブラジル、エジプト、インド、ロシア、中国)史上最大の金備蓄を蓄積

https://x.com/Barchart/status/1845596208796156166

BRICS側各国はインフレヘッジとして、金を蓄えています。

米国が無尽蔵に債務を増加させる=ドルが増える=インフレが加速していきます。

各国の中央銀行はドル、米国債など大量に保有していますが、米国の都合でこのように債務が増加すれば、その分インフレによって各国の保有している資産価値は目減りしていくということです。

米国が債務を増やしても金利が上昇すれば、短期的にはドルや米国債の魅力が増すことがあります。

ただし、長期的には持続不可能な債務はインフレやデフォルトのリスクを高めます。

現在米国は35兆ドルを超え、利払い費だけでも1兆ドルを超えていまが、果たして持続可能でしょうか?

イーロン・マスク「米国は破産しつつある」ドルの価値は過去4年間で25%の価値が減少しているのは本当か?

4,ドイツで3番目に人気の投資は金

ドイツ人の3分の1以上が、ある時点で金に投資しており、そのうち28%が今も投資しており、金は貯蓄口座(61%)と株式(46%)に次いで3番目に多く保有されている投資となっています。

https://www.jpost.com/business-and-innovation/precious-metals/article-824255

これは個人的な予想ですが、ドイツは過去にハイパーインフレに陥っている歴史からして、他国よりもインフレに対する危機感が高いのではないかと思います。

以下はドイツワイマールがハイパーインフレ時のゴールド価格と金価格の変動率です。

最終的にはハイパーインフレによりゴールド価格は1兆マルクに達しています。

インフレヘッジとなるゴールドに投資する割合が高いのも頷けます。

5,ロシアの金保有量が過去最高を記録: 現在、総準備金の31.5%

2024年10月1日時点で、ロシアの金準備は109.5億ドルも増加し、驚異的な5.8%の増加を遂げて1997.64億ドルに達しました。

西側の制裁による影響を受ける中で、ロシアは金を経済的な安全策として活用し、その準備の大部分を金で占めることで、米ドルからの独立を追求しています。

https://www.jpost.com/business-and-innovation/precious-metals/article-824257

6,チェコ国立銀行ゴールド は1.6トン増加金の総保有量は現在46トンを超え

チェコ国立銀行のデータによると、9月の同銀行の準備金ゴールドは1.6トン増加した。これで19か月連続の購入となる。金の総保有量は現在46トンを超えている。

BRICS以外の国でもゴールドを積み立てる動きは出ています。チェコ以外にもポーランドなんかはイギリスよりも金準備が高くなったことで、話題になりました。

7,銀の価格が本格的に上昇するためには「$32.50」や「€30」を超える強力な終値(高い出来高を伴った終値)が必要

シルバーは今日打撃を受けていますが、金曜日のブレイクアウト失敗後のことを考えると、それほど驚くべきことではありません(下のスレッド参照)。

次に注目すべきサポートは、9月下旬にブレイクしたダウントレンドラインです。

銀の価格が本格的に上昇するためには、「$32.50」や「€30」を超える強力な終値(高い出来高を伴った終値)が必要です。

これが起これば、シルバーの価格が一気に上昇する「リフトオフ」のシグナルとなるはずですが、今のところそのようなシグナルは確認できていないです。

https://x.com/TheBubbleBubble/status/1843667495233728922

テクニカル分析で定評があるコロンボ氏によると銀価格が大きく上昇するには32.5ドルと、ユーロ建てである€30を超える必要があるとのこと。

先週の雇用統計後に、この価格は一瞬超えたのですがその後は下落してしまい、最終的に32.5ドルは超えられませんでした。

しかし、コロンボ氏は全く悲観的ではなく、むしろこれから銀の価格は上昇するとかなり強気です。

強気な理由の1つとしては1960年代からシルバーの対数チャートに見られる「カップ・アンド・ハンドル」パターンを挙げています。

https://x.com/TheBubbleBubble/status/1845214716341162278

このパターンは、テクニカル分析において価格の上昇が期待される強気のシグナルとされており、このパターンが完成することで、シルバーの価格が数百ドルに達する可能性があると考えているようです。

※もちろん、テクニカル分析だけがコロンボ氏の強気根拠ではないです。あくまでも1つの要因

8,ロバート・キヨサキ「金、銀、ビットコインも含め市場は崩壊する」

金持ち父さん貧乏父さん著者のロバート・キヨサキ氏が再度、経済危機を警告。

以前からリーマンショックとは比にならないほどの経済危機が来ると警告しており、「金や銀も価格は暴落する、それはまさにバーゲン状態」なので今の内に備えましょうと述べてます。

ただ、暴落が来るのはもう少し後で、その前に金、銀などを含む資産市場は急激に上昇すると予測している方もいます。

デビッド・ハンター「2025年半ばに株式は80%下落し、20兆ドル規模の紙幣印刷でインフレ率は25%を超えるだろう」

暴落が先だった場合、今所持している金や銀もマイナス評価になる可能性はありますが、結局中央銀行は経済を支える為に、パンデミックを超える超大規模な緩和を実施せざるをえなくなります。

もし、今のインフレが完全に終わっていない中、再度大規模な緩和が実施されれば、金銀の価格はもう一度大暴騰すると見られています。

この点はキヨサキ氏、ハンター氏ともに意見は一致していますね。

9、メキシコ、モンゴル、チェコ共和国の中央銀行金をさらに購入すると述べる。

中央銀行関係者が金の保有量増加を支持する珍しい発言。

キシコ、モンゴル、チェコ共和国の中央銀行の外貨準備担当者が月曜日、保有量の増加を支持する発言をしました。

彼らのコメントは、地政学的緊張の高まりや金利の低下が進む中、金が今後も国の外貨準備における割合を増やす可能性が高いという独自の見解を示しました。

金は2024年に入ってから25%以上も急騰し、米国の株式や債券を上回るパフォーマンスを見せ、史上最高値を更新し続けています。

https://ca.finance.yahoo.com/news/central-bankers-rare-comments-favor-232624798.html

当局者は通常、金融市場への影響を最小限に抑えるため、購入が検討されているときに事前にその意図を明らかにすることはほとんどありません。

事前に購入計画を公表すると、金市場が過剰に反応して価格が急騰する可能性があり、購入コストが上がってしまう可能性があるからです。

それでも、購入前から明らかにするのは「他国の中央銀行も同様に金を重視している」という共同メッセージを発信し、世界的な経済環境に対する共通の認識を示すことを目的としているかもしれません。

米国経済のニュース

1,ウォーレン・バフェットはバンク・オブ・アメリカ株を追加売却。保有率が10%を下回ったが依然として申請の対象の理由は?

以前より、バフェット氏がバンク・オブ・アメリカの株を売却しているのは、話題になっていますが、保有率10%を切っているにも関わらず売却の報告がなされているとダリオ氏がポストしています。

ウォーレン・バフェットが再び約950万株の$BAC(バンク・オブ・アメリカ)株を売却し、現在正確に7億7500万株を保有しています。

さて、前回の売却で保有率が10%を下回った彼が、まだ迅速な報告を求められる理由は2つしかありません⚠️👇🏻

- $BACが大量の自社株を買い戻し続けており、ウォーレンが10%の保有比率を上回るようにしている。そのため、$BACのIR(投資家向け広報)ウェブサイトに記載されている発行済株式総数の情報が誤っている。

- ウォーレンは$BACに関する重要な非公開情報を知っている場合、SEC(米国証券取引委員会)の規則に従い、$BRK.A(バークシャー・ハサウェイ)は保有比率が10%未満になってもインサイダー取引の報告義務が引き続き適用される。

https://Twitter.com/DarioCpx/status/1844511785770156283

重要な非公開情報を知っている場合は、10%を下回った場合でも報告しないといけないようです。

銀のショートに関してであれば面白い展開ですが、どうなのでしょうね。

バフェット氏バンク・オブ・アメリカ株を約800万株売却。銀のショートスクイーズに備えている?

2,Nvidia 第2位の株主であり取締役でもあるマーク・スティーブンス氏株大量売却。

つい先日「米エヌビディアCEO、自社株売却を一旦終了」と報道され、NVIDIA株価も上昇したのですが、第2位の株主はまだ売却を継続しているようです。

2008年以来、第2位の株主であり取締役でもあるマーク・スティーブンス氏は、さらに2,050万ドル相当の$NVDA株を売却した。同氏は、過去2週間で6,000万ドル以上を売却したことになる。

https://x.com/Barchart/status/1845323937552478376

3,Apple社CEOティム・クックは5020万ドル相当の Apple株売却

CEOティム・クックは5020万ドル相当の$AAPL株を売却した。

https://x.com/Barchart/status/1844573500545081664

なぜ、富裕層は急いで資産を現金に変えているのでしょうか?

3,世界食料価格指数は再び増加傾向。

https://x.com/kurtsaltrichter/status/1845529131112333422

世界の中央銀行は利下げ方向に向かっているにも関わらず、既にインフレ的になっているようなデータが出ています。

毎月政府の出すCPIデータを見て、2.5%やらなんだのと金融市場では議論されていますが、食料品の価格は平気で10%以上上がっているように思えます。

果たして政府の出すインフレデータは正しいのでしょうか?

4,ボーイングは今後数か月で約17,000人の雇用を削減する予定

最近不祥事が多かったボーイングですが、それにしても雇用削減が多い気はします。経済は強いはずですが。

5,市場の利下げ予想が激減。11月の会合で金利を据え置く可能性を12.1%

ほんの数週間前、市場ではさらに0.50%の金利引き下げが行われる可能性が約50%と見られていました。

ボラティリティが高くなっています。たった1つの指標データが表明されるだけで、真逆の予想が出てくるくらいに市場は不安定ということです。

6,米国消費者の今後5~10年間のインフレ期待は10月に7.1%に急上昇し、過去40年以上で最高の水準

米国消費者の今後5~10年間のインフレ期待は10月に7.1%に急上昇し、過去40年以上で最高の水準となった。

ミシガン大学の消費者調査によると、この指標はわずか数か月で倍増しました。

これを概観すると、過去 3 年間のインフレ期待の中央値は約 3% でした。

生活必需品の価格上昇により消費者心理は大きく悪化しており、期待はさらに悪化している。

コアCPIインフレ率は41カ月連続で3%を超えており、これは1990年代初頭以来最長の記録だ。

インフレは依然としてアメリカ人にとって大きな懸念事項である。

インフレ期待とは、消費者や市場参加者が今後のインフレ率がどの程度になると予想しているかを示す指標です。

消費者がインフレ期待を高めると、実際のインフレに影響を与えることがあります。

というのも消費者が物価がさらに上がると感じれば、今後の支出を前倒しする可能性があります。

例えば金や銀でもそうですが、「もっとインフレが進んでいき価格が上がっていく」と考える人は早い段階で購入していきます。

このように考える人が増えていけば、購入者も増えていき、価格も後押しされインフレは更に進むということです。

ある意味、椅子取りゲーム的な側面があります。

これは短期的な需要の増加を引き起こし、物価をさらに押し上げるリスクがあります。

今週のジム・クレイマー氏「彼(トランプ氏)がどうやって勝つのか分からない」

ジム・クレイマー氏は予想したこととは逆の事が発生するので、海外では逆神扱いされている経済アナリストです。

果たしてどうなるやら・・・

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