目次
- 1,ゴールド、シルバーに関するニュース等
- 1,金2,600ドル、銀30.3ドルまでの大幅下落!
- 2,インドは価格に関係なく、継続的にゴールド購入を購入している
- 3,ロシア財務省は11月7日から通貨/金の購入量を35.5%増加
- 4,ロシアの金保有量が過去最高を記録 現在、総準備金の31.5%に到達
- 5,金の需要が1000億ドルを突破!西洋の投資家が参入
- 6,共和党シンシア上院議員「戦略的なビットコイン準備金を構築する」金価格を市場価格に再評価?
- 7,インド中央銀行は10月に約27トン以上を追加。2009年11月以来、最大の月間増
- 8,ポーランド国立銀行10月には金準備金がさらに7トン増加。
- 9,ポーランド、ハンガリー、チェコ共和国などのユーロ圏だがユーロではない国々は、新たな金本位制に向けて準備を進めている。
- 10,金は50日移動平均を下回って引けました。過去1年間ではこの状況は絶好の買いのチャンスでした。
- 11,貴金属投資家ピーター・シフ氏「金銀貨幣以外を債務の支払い手段とすることは憲法違反」
- 世界経済のニュース
1,ゴールド、シルバーに関するニュース等
1,金2,600ドル、銀30.3ドルまでの大幅下落!
まずはゴールドの価格。大統領選後、大きく下落した後一旦は上昇したものの、再度下落。
現在は2,600ドルまで下落してます。
銀に関しても同様で30.3ドルまで下落。
銅価格も下落しております。
下落した要因としては、トランプ氏の経済政策による、インフレ加速→高インフレ→金利高→貴金属は売られる
というような意見が海外でも見られますが、コレというものはいまいち見当たりません。
→トランプ大統領選勝利で金、銀価格が下落した理由は?貴金属投資家の今後の見通しは?
貴金属は下落している一方で株価、ビットコインが急激に上昇しています。
これらの点を見るとトランプ氏になったことで、「もう経済は安心だ」と極端に楽観的に市場が動いているようにも見えます。
実際、2016年にトランプ氏が就任してから株価は右肩上がりでした。
では実際トランプ氏によって現在の米国経済は大復活するのか?というと、後述しますが正直かなり厳しいと思われます。
2,インドは価格に関係なく、継続的にゴールド購入を購入している
インドの非弾力的な金需要 価格に関わらず、2017年以降(Covid期間を除く)インドは毎四半期同じ量の金を購入しています。
毎四半期。価格に関係なく。
価格が上昇し続けていましたが、金が狂ったように最高値を更新し続けている中でも、インドはゴールド買いをやめていません。
最高値でも買い続けているのに、現在のように下落した際に金買いを止めるでしょうか?
上のグラフを注意深く見ると、2021年以前は金の価格が上昇すると、金の購入量は減っています。
一方、21年以降は価格が上昇しても、購入量は増減していません。
そして、インド政府は7月に金の輸入関税を引き下げています。
連邦予算で輸入関税が 15%から 6%に引き下げられたことを受けて、地元の金価格は 1 オンスあたり 60ドルの値引きから 1オンスあたり 6ドルの高値に転じました。
https://www.moneycontrol.com/news/business/mc-exclusive-end-of-sovereign-gold-bonds-12778331.html
3,ロシア財務省は11月7日から通貨/金の購入量を35.5%増加
ロシア財務省は11月7日から通貨/金の購入量を35.5%増加し、1日あたり42億ルーブルとする。
ロシア- 財務省は、11月7日から予算規則の枠内で、外貨/金の購入に875億ルーブルを割り当てる予定で、1日の取引量は42億ルーブルに相当すると同省の広報部が報じた。10月7日から11月6日までの期間の1日あたりの取引量(31億ルーブル、合計718億ルーブル)より35.5%多い。
以前ロシアが金購入量を増やすと報道されましたが、また金購入量を増やすようです。
2024年8月7日から9月5日までの間には、24.65億ルーブルを外国通貨と金の購入に割り当てる計画があり、日々の購入額は11.2億ルーブル
それが9月6日から10月4日までの間は1日辺り、82億ルーブルに増やすので約7倍もの増加です。
1営業日あたり42億ルーブルなので、以前よりも金額は増えていますが、金/外貨の購入なのでこの中で一体どの程度が金に割り当てられるのか?は不明です。
恐らく、金をメインに買うだろうという予測が多いです。
4,ロシアの金保有量が過去最高を記録 現在、総準備金の31.5%に到達
2024年10月1日時点で、ロシアの金保有は10.95億ドル増加し、5.8%の増加で199.764億ドルに達しました。
これにより金はロシアの総資産の31.5%を占めることとなりました
https://www.jpost.com/business-and-innovation/precious-metals/article-824257
金を購入前の時点で既にロシアの金準備金は歴史的な高水準に達しているようです。
西側の制裁に対抗し、経済の防衛を強化するために金を積極的に貯蔵しています。
個人的には”ドルの兵器化”も理由としてありますが、米国債務の増加を懸念していると思われます。
→ゴールドが最高値を更新し続ける”本当の理由”とは?今後も上昇する可能性は高いのか?
トランプ大統領になったとしても、債務削減しつつ経済を復活させるのは既に手遅れのように感じます。
5,金の需要が1000億ドルを突破!西洋の投資家が参入
世界金協会(WGC)によると、世界の金需要は第3四半期に約5%増加し、同期間として過去最高を記録、初めて消費額が1000億ドルを超えました。
記事によると、この増加はアジアでの需要減退を相殺する形で、西側諸国からの投資流入の増加、特に富裕層の投資が支えたものだそうです。
最近は中国の金爆買いが落ち着き、中国のプレミアムも減少傾向でしたが、現在は西側投資家が買いつつあるとのこと。
また金現物に裏付けされた上場投資信託(ETF)の購入は、長期間の流出から一転し、この四半期で増加に転じているようです。
6,共和党シンシア上院議員「戦略的なビットコイン準備金を構築する」金価格を市場価格に再評価?
まだ一議員が提案しただけという段階ではありますが、「戦略的なビットコイン準備金を構築する」という法案が提出され、話題になっています。
https://Twitter.com/Anthony6355/status/1854321982277574955
以前の記事でも書きましたが↓
→米国上院議員,FRBの金を再評価&100万ビットコイン購入する法案を提出した意図は?
貴金属投資家にとって興味深いのは法案の中に、FRBのバランスシート上の金価格は1オンス42.22ドルを現在の市場価格に再評価し、その差額でビットコインを購入するという記載があるのです。
https://www.lummis.senate.gov/wp-content/uploads/BITCOIN-Act-FINAL.pdf
知ってのとおり、ゴールドの価格は最高値を更新し続けているわけですが、実はFRBの帳簿上では金の価格は42.2ドルのままです。
https://www.federalreserve.gov/releases/h41/current/h41.htm#h41tab1a
米国財務省は8,134トンの金を保有しています。(あると仮定して)
これを42.2ドルから現在の2600ドルにするとなると約61倍です。6,732億5,700万ドルになり、150円で換算すると約101兆円になります。
実現可能か?は不明ですが、現在の債務増加、景気後退が迫っている点を考慮すると、ありえない話でもないかもしれませんね。
ちなみに日銀の帳簿上の金地金は、4,415億円になっていますが、保有する金は約845トンです。
1オンス辺り、約16,000円程度の評価額ですが、現在円建てゴールドは1オンス40万円(スポット)です。25倍の乖離があります。
これを25倍にすると約11兆円になります。
現時点では可能性は低いと思いますが、基軸通貨国である米国が金の価格を再評価するとなれば日本を含む他国も追随せざるを得ない気はします。
7,インド中央銀行は10月に約27トン以上を追加。2009年11月以来、最大の月間増
インド準備銀行の金準備金 ゴールドは10月に約27トン増加。
これは、IMFから200トンの購入を報告した2009年11月以来、最大の月間増加。
これにより、年初来の購入量は78トン、金の総保有量は882トンに上昇した。
27トンというと凄まじい量です。BRICS側は今までも金を買っていますが、徐々に購入量が増加しているようにも見えます。
貴金属投資家の一人である
🤠 Weimar Silver Baron さんの意見
BRICS の動きが本格的に始まったようです。
彼らは今後、主に金で準備金を保有することになる。なぜなら、金は中央銀行や政府にとって唯一信頼できる準備金だからである。
米国は依然として国債を準備金として保有しており、国債の需要が完全になくなった場合は、金債券にすることができる。
やはり、米国債の価値が薄れる→金を担保にした債券を発行するのを見通しているのでしょうか?
8,ポーランド国立銀行10月には金準備金がさらに7トン増加。
BRICSではないポーランドも急速にゴールドを購入しています。
また、以前ポーランドは金準備金率を20%に引き上げると中央銀行の発言が注目されました。
https://x.com/BullionStar/status/1826979121005580404
9,ポーランド、ハンガリー、チェコ共和国などのユーロ圏だがユーロではない国々は、新たな金本位制に向けて準備を進めている。
ポーランドの元財務大臣であるコンラッド・ラツコフスキ氏は最近、ヨーロッパの公的な金準備はGDPに対して均等に分配されるべきであり、それが「近い将来、新しい金本位制になるだろう」と主張しました。
世界の主要な中央銀行の多くは、紙幣政策がうまくいかないときに備えて「プランB」を持っています。
このバックアッププランは、ある程度、中央銀行間で調整されています。プランBの最初の種は1970年代に欧州の中央銀行と政治家によってまかれました。
アメリカとその最も従順な従属国だけが、協力を拒んでいます。
このプランBとは、もちろん金のことです。
金は地球上のほぼすべての通貨当局によって所有され、近年、ドルの武器化と貨幣価値の低下に対する対応として、非西洋の中央銀行が記録的な量で金を購入しています(下記のチャート1参照)。国際的な通貨秩序に大きな変化が待ち受けています。
この3つの国も一応親米的な姿勢を取っていますが、G7よりは中立的です。
アメリカの影響力に批判的なこともあり、ロシアや中国との経済的なつながりを強化するなど、時に西側諸国から距離を置く姿勢を見せる場合もある国です。
金を買う=ドルへの依存を減らすとも言えます。
10,金は50日移動平均を下回って引けました。過去1年間ではこの状況は絶好の買いのチャンスでした。
金は 50 日移動平均を下回って引けました。過去 1 年間でこのような状況が起こったときは常に、絶好の買いのチャンスでした。
過去のパフォーマンスが将来のパフォーマンスを保証するわけではないですが、果たしてどうなのでしょう?
11,貴金属投資家ピーター・シフ氏「金銀貨幣以外を債務の支払い手段とすることは憲法違反」
米国の憲法第1条第10節には「第1条第10節では、州は「貨幣を鋳造すること、信用証券を発行すること、金銀貨幣以外を債務の支払い手段とすること」を禁止とされています。
長いのでまとめると↓
米国憲法の制約:
米国憲法第1条第10節により、州は金銀以外の通貨を発行できないと規定されています。また、議会は「信用証券」を発行する権限を持たず、紙幣の印刷も認められていません。
貨幣の鋳造権限:
憲法第1条第8節により、議会には金や銀を鋳造する権限が与えられており、これが「法定通貨」とされるためには金や銀で作られている必要があります。
連邦準備制度の設立目的:
連邦準備制度(FRB)は、憲法上の制約を回避するために設立され、私的な銀行組合として、議会が直接行使できない権限を間接的に行使する役割を果たしています。
連邦準備券の変遷:
初期の連邦準備券(FRN)は、金銀と交換可能であったため「手形」と呼ばれ、法定通貨とされていました。しかし現在では、これらの券は交換不可能となり、法定通貨としての役割を果たしていません。
一言で言ってしまえばシフ氏は、金銀の通貨以外は憲法違反で現在の金融システム、特にFRBは違憲だとしています。
実はトランプ氏も自身のSNSにこの内容を投稿しています。
大体この手の画像はフェイクだったり、本人のなりすましであることが多いですが、確認したところ本人が本当に投稿しておりました↓
https://truthsocial.com/@realDonaldTrump/posts/112000466423425620
世界経済のニュース
1,米政府支出の55%は、利息の支払い、社会保障、医療などの非生産的な分野に使われている
US政府の支出について
成長を促進するための財政支出の政府支出に占める割合が45%に減少し、これは少なくとも40年ぶりの最低値です。これは、パンデミック前の50~55%の平均を大きく下回っています。
言い換えれば、政府支出の55%は、利息の支払い、社会保障、医療などの非生産的な分野に使われているということです。
この傾向の主な要因は、過去3年間での急激な利息支払いの増加です。
利息支払いの連邦政府収入に対する割合は2021年以降で倍増し、2024年第3四半期には17.9%に達し、1993年以来最も高い値となっています。
米国政府は、低金利を必要としているという状況です。
何度も言ってますが米国の一番の問題であり、金の価格が上昇し続けている理由は米国債務増加です。
→ゴールドが最高値を更新し続ける”本当の理由”とは?今後も上昇する可能性は高いのか?
現在36兆ドルを超え、高金利が続いているのもあって利払い費だけで1兆ドルを超え防衛費、医療支出を上回っています。
※赤 利息、青 国防費、灰色 医療支出、緑 社会保障費
もはや一刻の猶予も無いように見えます。
ただちに軍事費、社会保障費を削減しなければ、持続不可能に思えますが、トランプ大統領は何か策でもあるのでしょうか?
一応、イーロン・マスクを政府効率化省に指名し、イーロン・マスク自身は「最低でも2兆ドルは削減できる」としていますが、それだけでは足りないように思えます。
2,トランプの掲げる公約を見ると支出削減は無理?
トランプ大統領の掲げる20の公約というものがありますが、表面的には支出削減は無理なように見えます。
アジェンダ47
トランプ大統領の「アメリカを再び偉大にするための20の核心公約」
- 国境を封鎖し、不法移民の侵入を阻止
- アメリカ史上最大の強制送還作戦を実行
- インフレーションを終わらせ、アメリカを再び手頃な価格の国に
- アメリカを世界で圧倒的なエネルギー生産国にする
- アウトソーシングを止め、アメリカを製造業の超大国に変える
- 労働者への大規模な減税、チップへの課税を撤廃
- 憲法、権利章典、基本的自由(言論の自由、宗教の自由、武装の権利)を守る
- 第三次世界大戦を防ぎ、ヨーロッパと中東の平和を回復させ、アメリカ製の「アイアンドーム」ミサイル防衛シールドを全国に構築
- 政府がアメリカ国民に対して権力を乱用することを終わらせる
- 移民犯罪の流行を止め、外国の麻薬カルテルを壊滅させ、ギャングの暴力を抑え、暴力犯罪者を収監
- ワシントンDCを含む都市を再建し、安全で清潔で美しい場所に
- 軍隊を強化・近代化し、世界で最も強力な軍隊を築く
- アメリカドルを世界の基軸通貨として維持
- 社会保障とメディケアを削減せず、引退年齢の変更も行わずに保護
- 電気自動車義務化を撤廃し、高コストで負担の多い規制を削減
- 批判的人種理論や急進的なジェンダー思想、不適切な政治的内容を推進する学校への連邦資金を削減
- 男性を女子スポーツから排除
- ハマス支持の過激派を国外追放し、大学キャンパスを安全で愛国的な場に
- 選挙の安全を確保(同日投票、身分証明、紙の投票用紙、市民権証明を含む)
- アメリカを新たな成功の高みへと導き、国を団結させる
特に「軍隊を強化・近代化し、世界で最も強力な軍隊を築く」とありますので、更に軍事費は増加しますし、「社会保障とメディケアを削減せず」とあるのでここも削る気はなさそうです。
米ドルを基軸通貨として維持するとありますが、財政規律を正す気がない通貨を誰が使いたいでしょうか?
3,FRBは2070億ドルの損失(約31兆5000億円の損失)
民間銀行家が2070億ドルを失ったら、刑務所に入ることになるだろう。
中央銀行が 2,070 億ドルを失ったとしても、それはただの水曜日のことです...
4,FRB議長のジェローム・パウエル、トランプ大統領から辞任を求められたらどうするかと尋ねられ「辞めない」と返答
一応、法律上は大統領であってもFRB議長を解任する権限はありません。
しかし、選挙で選ばれたわけでもないのに、なぜこの人は解任されないのか?」と批判が上がっているようです。
上記のような膨大な損失が出ていても誰も責任を取らないのであれば、誰が彼を制御できのでしょうか?
ロン・ポール元議員は「解任できるかどうかではなく、そもそもFRBの存在自体が憲法違反だ」と批判しており、リプ欄でも同意の声はかなり集まっているようです。
https://x.com/RonPaul/status/1854974343249346927
5,AppleのCEOティム・クック氏は3年前にビットコインと暗号通貨を所有していることを明らかにした。
AppleのCEO、ティム・クック氏は3年前に #Bitcoin と暗号通貨を所有していることを明らかにした。
「しばらく前から興味があって、いろいろ調べていたんですが…面白いと思います。」
⚡️CEO of Apple, Tim Cook shared that he owns #Bitcoin and crypto three years ago:
— Cointelegraph (@Cointelegraph) November 10, 2024
“I’ve been interested in it for a while and I’ve been researching it and so forth… I think it’s interesting.” pic.twitter.com/bO6t1Nfsal
いろいろ調べてたら面白く感じたようです。ラリーフィンク氏から打診でもあったんでしょうか?
気になるのはビットコインは保有しているようですが、Apple社CEOティム・クックは5020万ドル相当の Apple株を売却しています。
https://x.com/Barchart/status/1844573500545081664
富裕層の間で情報共有しているとかあるのでしょうかね。
→【2024年版】銀が600ドル(20倍~)を超える?価格上昇する8つの根拠とは?
→【2024年】米大統領選で金,銀価格はどうなる?どちらでも上昇する可能性が高い理由とは?
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