ゴールドマン金は最大4500ドルの上昇予測!イギリス2月に147トンの金輸出量 12の金銀関連ニュース【4月】

1,ゴールド、シルバーに関するニュース等

1,金3,230ドル、銀32.27ドルまでの価格上昇

トランプ大統領の関税政策発動というニュースにより、金含む市場は大きく下落。

株価も急激に下落し、「このままブラックマンデー突入だ」と悲観的な声も多かったですが、ゴールドは下落から急激に上昇し3,230ドルの史上最高値を更新。

銀に関しても大きく下落した後、上昇し一度は32ドルを付けていてますが、ゴールドに比べると鈍い動きですね。

銀の動きが鈍い理由の1つに銅価格の動きが鈍いというのはありそうです。暴落時、市場が景気後退を織り込んだので、銅価格も大きく下落しています。

銀は産業需要と投資の両面の需要があり、金と銅の特性を併せ持った金属です。

銀が本格的に上昇するには銅価格の上昇も必要になります。

また、これは海外貴金属専門家の間では「銀は金融システムのアキレス腱」と以前から言われています。

もし、そうであれば金価格が高騰しても、最後まで銀価格はなんとしても抑えつけようとする動きが出てもおかしくありません。

貴金属投資家の中には全ての金を売って銀を買えという方もいますが、一定期間は金だけが暴騰し銀は上昇しないというシナリオも考えています。

2,ゴールドマンサックス 金予測上方修正。「年末までに4500ドルに達する可能性」

ゴールドマン・サックスは金価格を1オンスあたり3,700ドルに上方修正したようです。

https://x.com/Silver__Santa/status/1911359726945808570

また、最も強気な上昇シナリオにおいては4500ドルまで上昇すると予測しているようです。

現在が約3200ドルなので4500ドルに上昇するとすれば、1300ドルの上昇。

上昇率で言えば40%もの大きな上昇になります。

日本のポストを見るとさすがに4500ドルは盛りすぎというものが多いように見えますが、海外のポストを見ると「これでも過小評価しすぎだ」という意見も多いですね。

米国債の需要が急激に減少するのであれば、安全資産として金が今までにないほど購入される可能性はあると思います。

ゴールドマンなどの大手銀行が金に強気な予測をすると、逆に警戒したくなりますが、2024年の予測も一応は金に強気な予測を立ててました。

2024年時の予測

・JPモルガン:2024年Q4、金価格平均2,500ドル/オンス

・バンク・オブ・アメリカ:12~18ヶ月で金3,000ドル/オンス

・ゴールドマン・サックス:2024年末、金2,700ドル/オンス

・シティグループ:12ヶ月で金最大3,000ドル/オンス

・UBS銀行:2024年末2,600ドル、2025年末2,800ドル/オンス

・ウェルズ・ファーゴ:2024年、金2,300~2,400ドル/オンス

・HSBC:2025年、金価格12%下落

・TDセキュリティーズ:2025年Q1、金平均2,475ドル/オンス

・モルガン・スタンレー:2024年、金2,500ドル/オンス

・ドイツ銀行:2025年末、金2,600ドル/オンス

果てして今回は予測どおり金は上昇するのでしょうか?

3,イギリス2月に147トンの金輸出。過去18ヶ月で2番目に多い、金輸出量だった

貴金属アナリストのロナン氏のデータによれば、イギリスの金輸出量は147トンでこれは過去18ヶ月で2番目に多い月間総量だったようです。

データを見ると

中国:48.54トン(最大)

スイス:44.99トン

米国:39.62トン

トルコ:1.92トン

アゼルバイジャン:7.98トン

ドイツ:3.17トン

ここ最近「ロンドンから米国に金が大量に移動している」と話題になっていますが、中国の買いは米国よりも凄まじい量です。

また、金輸出国でもあるスイスも大量に購入しているようですね。

2月の英国の金輸入・輸出データが公開されました。
驚くことに、英国は2月に「わずか」147トンの金を輸出しただけでした。
過去18ヶ月で2番目に多い月間総量でしたが、ロンドンには人々が想像するほど輸出可能な金があまりなかったように感じます。
また、「多くの金がニューヨークに流れている」という話が唯一の話題ではなく、最大の輸出先は中国(48.5トン)で、次いでスイス(45トン)、米国(39.6トン)でした。

https://Twitter.com/BullionBrief/status/1910949168371163306

4,中国人民銀行は、3月にゴールドを3トン増加したと報告した。

米国債を大量に売却しているのでは?という噂がありますが、中国は金を買い続けています。

中国人民銀行は、3月にゴールドを3トン増加したと報告した。これは5カ月連続の購入報告となる。これにより、年初来の純購入量は13トン、金保有量は2,292トンに増加した。

https://x.com/KrishanGopaul/status/1909076131405320613

また、中国以外の中央銀行も購入しているようですね。

・トルコ中央銀行のデータに基づく推計によると、同銀行の公式(中央銀行+財務省)準備金#goldは3月に1トン増加。

公式金準備高合計は624トンとなった。

・ポーランド国立銀行のデータによると、同銀行は3月に#gold準備金を16トン追加した。

これにより、年初来の純購入量は49トンに増加し、2024年の総購入量(90トン)の54%に相当する。金の総保有量は現在497トン。

5,物理的に裏付けられた金ETFは、3月に合計86億ドルの強い流入を記録。過去2番目の高水準となりました。

金価格上昇と共に、物理的に裏付けられたETFの購入量も大きく上昇しているようです。

地域別動向:
北米(61%)と欧州(22%)が第1四半期の純流入の大部分(83%)を占めました。

アジアは16%を占め、運用資産総額(AUM)が世界全体の7%に過ぎないことを考えると印象的です。

欧州の第1四半期の流入額46億ドルは、2020年第1四半期以来の最高を記録しました。

https://www.gold.org/goldhub/research/gold-etfs-holdings-and-flows/2025/04

海外の貴金属投資家の間でもそうなんですが「貴金属は現物しか認めない派」、と「ETFも含めていいじゃん派」がいます。

個人的にはETFを含めても良いとは思っていますが、ETF”だけ”というのはありえないと思っています。

ただ単純に利益を得たいというだけなら、ETFでも良いのですが現在は金融システムの自体が不安定な時期です。

もし、米国債が大量に投げ売りされ、米国債の流動性が急激に減少、米国金利が上昇した場合米ドルの価値は大きく下落する可能性があります。

そして急激に米ドルの価値が減少するような事態に陥った場合、価値の保全をしたい人々は貴金属に殺到することも予想できます。

多くの人が貴金属に殺到すれば、現物の供給不足に陥った場合、貴金属ETFはどこから貴金属を供給するのでしょうか?

現物の貴金属を裏付けETF発行者が現物を用意できないとなった場合、ETFの新規発行ができない可能性があります。

新規発行出来ず、現物も手に入らないと知られたら現物の貴金属を裏付けETF購入者は現物引き出しに殺到するでしょう。

債券王ガンドラック氏も次のように警鐘を鳴らしています。

著名投資家ジェフリー・ガンドラック氏は、金を裏付けとする上場投資信託(ETF)に殺到する投資家に対し、金現物に交換できるとは考えるなと警鐘を鳴らした。

「金現物が不足する状況で、誰もがペーパーゴールドの引き渡しを望んだ場合はどうなるか?彼らは無い袖は振れない」

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-02/Q84WAFDWLU6R01

6,米国債が投げ売り?中国が報復売却か?日本が売却か?

トランプ政権が追加関税を発動したタイミングで、急激に米国債利回りが上昇しています。

米国債利回りが上昇した後、トランプ政権は「中国以外の追加関税に関しては90日間延期する」と発表しています。

発表は4月10日でしたが、そのタイミングで市場は一度安堵したのか、金利は下落しています。

金利が下落しているということは米国債が購入されているということです。

ただ、一度は下落したものの再度金利は上昇し、一時は4.5%を超えています。

通常であれば株安=景気後退懸念で安全資産とされる米国債が買われますが、そうはなっていません。

なぜ、金利がこれほど急激に上昇しているのか?ですが、現時点では憶測ですが中国、日本が米国債を大量に売却したのでは?という予測が多いですね。

ただし、ロイターの報道によると日本はトランプ関税の交渉材料として、米国債を売却することは無いと発言しているようです。

日本トランプ関税に対抗して米国債を交渉材料に使う考えを否定
「我々は米国債を、将来の為替介入に備える観点から管理しています。両国間の外交の観点からではありません」

https://www.reuters.com/markets/asia/japan-rules-out-using-us-treasury-holdings-counter-trump-tariffs-2025-04-09/

まだデータが出ていないので断言は出来ませんが政府として嘘はつかないと思うので、日本政府が売却したのではないようにも思えます。

ただ、政府として売却したのではなく、農林中金が米国債を売却した可能性はありそうですね。

農林中金は米国債金利上昇(価格下落)によりバランスシートがに悪化し、赤字額は1兆5,000億円に膨らんでいます。

https://www.yomiuri.co.jp/economy/20240618-OYT1T50176/

どこかの時点で10兆円の米国債を売却するというような報道もあったので、金利が低下していたタイミングで売却したのかもしれません。

Xを見ると「日本がやってやった」というようなポストも見受けられますが、農林中金以外の銀行や保険会社なども大量に米国債を保有していますので、日本側にもダメージは大きいと思います。

※追記 農林中金、4月の米国債大量売却を否定

市場では農林中金が売却したという予想が強まってましたが、農林中金は2024年に既に米国債売却は一括で終えていると否定したようです。

4月1日に就任した農林中央金庫の北林太郎理事長は市場で臆測が流れていた米相互関税導入時の米国債大量売却について「事実はない」と否定した。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB07AQT0X00C25A4000000/?n_cid=SNSTW001&n_tw=1744621395

7,ゴールド・テレグラフ「フォートノックスは新たなシステムへの前奏曲か?」を投稿

貴金属情報をポストしている37万フォロワーのゴールド・テレグラフが新たな金融システムについて投稿しています。

https://x.com/GoldTelegraph_/status/1909068358970122540

フォートノックスの疑問:新たなシステムへの前奏曲?
1944年、世界で最も影響力のある指導者たちがブレトンウッズに集まり、未来を議論し、新たなグローバル金融秩序のルールを定めました。

多くの人が忘れている重要なポイントがあります…

アメリカ合衆国は世界の金の大部分を支配しており、その力で会議の結果を左右し、システムそのものを定義する権限を持っていました。

現代に話を進めると:
・アメリカ合衆国大統領は、フォートノックスに保管されている金の監査を求めています。
現在の財務長官は?
・彼はこれまでずっと「金マニア」と呼ばれてきたと言います。
貿易戦争が本格化する中、変化の兆しが確かに感じられます。
大統領の経済顧問トップによると、50カ国以上がアメリカに貿易交渉を求めて接触してきています。
ブレトンウッズの瞬間が近づいているのでしょうか?
その可能性は十分にあります。
スコット・ベセント米財務長官は以前、こう語っていました:

「我々には壮大なグローバル経済の再編が必要だ。私もその一部になりたい。これまでずっと研究してきた。」

先週、スコット・ベセントはタッカー・カールソンとのインタビューで、

なぜ金が今も注目されるのかを説明し、かつてグローバル貿易システム全体が金に固定されていたが、ニクソンが金本位制を廃止したことを指摘しました。

世界は変わりつつあります。静かに、しかし確実に。
各国は金を蓄積し、古い同盟に疑問を投げかけ、従来のルールに縛られない未来に備えています。
かつて揺るぎないと思われたものは、今、フォートノックスから国際貿易の基盤に至るまで、見直されています。
こうしたことは過去にもありました。
権力は集中し、信頼は揺らぎ、そして新しいシステムが生まれる。それはしばしば脚光を浴びる場ではなく、密室で起こります。
今、問うべきは、ブレトンウッズの瞬間が再び訪れるかどうかではありません。

問うべきは:
今回は誰がそのシステムを定義するのか?

8,ジュディ・シェルトン氏が反応

トランプ政権1期時にトランプ氏がFRB理事に指名した、金本位制支持者であるジュディ・シェルトン氏がこのポストに反応していました。

鋭い洞察

シェルトン氏は金兌換可能な米国債に関して等Xでポストしており、何か匂わせております。

問:1971年、ニクソンが金本位制を廃止しました。2024年にそれを復活させる?

シェルトン氏「そんな感じですね。でも2026年になるかもしれません。お楽しみに。」

個人的な意見ですが今回の法案とシェルトン氏の発言から察するに、何か水面下で動いている気はします。

米国上院議員,FRBの金を再評価&100万ビットコイン購入する法案を提出した意図は?

9,ドイツはトランプ大統領の関税に激怒しており、ニューヨーク連邦準備銀行から1,200トンの金を引き揚げる可能性

ベルリンがニューヨークから金地金を撤去する可能性があるのは、ワシントンがもはや信頼できるパートナーではないとの懸念からだと報じられています。

https://www.telegraph.co.uk/world-news/2025/04/04/germany-considers-withdrawing-gold-stockpile-from-us-trump/

ドイツは世界第2位の金保有国で、総保有量は約3,400トンとされており、その一部をニューヨーク連銀や他の海外に保管しています。

2025年4月の情報では、ドイツの金準備の約3分の1が依然としてニューヨーク連銀にあると推定されます。

関税への反撃として金現物を返還を検討しているようです。反撃といってもただ預けているものを返してもらうだけなので、反撃になるのか?という感じもしますが。

ただ、ドイツが預けた金は既に無いとロナン氏は推測しています。

しかし、ドイツの1,236トンの金はそこにない。
2013年から2016年にかけてのブンデスバンクによるニューヨーク連邦準備銀行(NYFED)から300トンの金の「引き揚げ」作業は、ドイツの監査人がブンデスバンクが主張するニューヨークの金の物理的な監査を行うのを防ぐための煙幕として設計されたものであり、ドイツの政治家や草の根運動による完全な引き揚げ要求を鎮静化し、無力化するためのものだった。

私の言葉を覚えておいてください。

今後数週間から数か月で、ブンデスバンクの幹部や腐敗したドイツの政治家、そしてNYFEDが、ブンデスバンクの海外保管金について再び抵抗し、話をそらし、誤解を招き、嘘をつく様子を見てください。

さらに、ロンドンにあると主張されているブンデスバンクの440トン以上の金も含めてください。それらはすべて、米国財務省とのESF(為替安定基金)スワップの一部だったのです。

https://x.com/BullionBrief

もし、何も問題なく金の現物があるのであれば、米国はただ金を返すだけなのですが、もし”金が無い”となれば致命的な信用問題に繋がります。

ドイツはそれが分かっていて、あえてこのような発表をしているのかもしれませんね。

ちなみに日本の700トンを超える金もニューヨークに預けられています。果たしてそこにあるのか・・・

10,逆神ジム・クレイマー氏「Apple株は厳しくなる」次の日トランプ氏「スマホは除外だ」

米国では逆神扱いされているクレイマー氏ですが、「Apple株は厳しくなる!」と発言後、次の日に「スマホ等は関税から除外される」と発表され話題になっています。

2025年4月12日 米国、相互関税からスマホ除外 iPhone値上がり回避

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1235N0S5A410C2000000/

毎回発言と逆の方に市場が動くので海外でもネタ扱いされていますが、かなり逆神精度が高いので実はラスボス説あります。

11、ダリオ氏「日本や英国は米国よりもはるかに悪い状況にあり、円やユーロは価値を失う」

ほとんどの日本人よりも日本財政状況に詳しいダリオ氏は円やユーロの下落を予測しています。

JPYキャリートレードの巻き戻しが落ち着くと、USDが下落する理由は、JPYを買い戻してローンを返済するためにUSDを売る必要があるからです。

EUR、JPY、GBPは、ヨーロッパ、日本、英国が米国よりもはるかに悪い状況にあるため、USDに対して急激に価値を失います。

ブックマークしてください。

https://x.com/DarioCpx/status/1910517899732848673

私も一時的には円高になる可能性はあるが、結局は円安に向かうという点は同意です。

ただ、その時点で対ドルなのか、対ゴールドなのか?は分かりませんが、いずれにせよドルと同じく円の価値も下落すると予測しています。

日本株の暴落後の急上昇はデッドキャットバウンス?一時的に日本株が上昇する(かも)しれない理由。

12,レイ・ダリオ氏:「世界的な通貨システムが崩壊することを懸念」

ブリッジウォーター創業者レイ・ダリオは日曜日、グローバルな金融システムが崩壊する可能性を懸念していると述べています。

レイ・ダリオが国内および世界秩序について語る
「現在、私たちは意思決定の分岐点にあり、リセッションに非常に近い状況にあると思います。これがうまく処理されない場合、リセッションよりも深刻な事態を懸念しています。

リセッションとはGDPが2四半期連続でマイナスになることですが、それがわずかに起こるかどうかは、常に経験することです。

しかし、私たちが直面しているのはもっと深刻な問題です。

通貨秩序の崩壊の崩壊が起きています。

現在の金額を支出することはできないため、金融秩序が変わるでしょう。それが問題です。そして、ドルや関税について話すとき、その問題が浮上します。

私たちは国内秩序、つまり統治のあり方に深刻な変化を経験しており、世界秩序にも深刻な変化が起きています。
こうした時期は1930年代と非常によく似ています。

私は歴史を研究してきましたが、これは何度も繰り返されます。関税、債務、既存の権力を脅かす新興国の台頭、これらの要因を取り上げて、秩序やシステムの変化を見ると、非常に破壊的です。

それがどのように処理されるかによって、リセッションよりもはるかに深刻な結果が生じる可能性があります…」

https://x.com/mrp/status/1911477691276247454

もしレイ・ダリオ氏が警告するように金融システムが崩壊した場合、人々はどこに資産を逃がすのでしょうか?

気になるところです。

トランプ氏「脱ドル化で関税で制裁」5つの思惑とは?トリフィンのジレンマで米ドルは終了なのか?

次期米財務長官スコット・ベッセント氏「金は私の最大のポジションである」しかし金が下落した3つの理由は?

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